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「葦毛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

葦毛の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
と一息しながら、思わず馬車の方へ目を転じた。すると馬は――馬車を牽《ひ》いていた葦毛《あしげ》の馬は何《なん》とも言われぬ嘶《いなな》きかたをした。何とも言われ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
、大坪流の古高新兵衛は逞《たくま》しい黒鹿毛《くろかげ》、八条流の黒住団七は連銭葦毛《れんせんあしげ》、上田流の兵藤十兵衛は剽悍《ひょうかん》な三|歳《さい》栗....
恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
三人の牧夫は銘々に輪になっている細引を肩から袈裟《けさ》にかけた。そして、正勝は葦毛《あしげ》の花房に、平吾は黒馬《あお》に、松吉は栗毛《くりげ》にそれぞれ跨《....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
く多く、隊長両角豊後守虎定は今はこれまでと桶皮胴の大鎧に火焔頭の兜勇ましく逞しき葦毛に跨り、大身の槍をうちふって阿修羅の如く越兵をなぎたおしたが、槍折れ力つきて....
真田幸村」より 著者:菊池寛
候とも城に入れんこと思いも寄らずと云って、門を閉ざし女房共に武装させて、厩にいた葦毛の馬を、玄関につながした。昌幸感心して、日本一と世に云える本多中務の娘なりけ....
山県有朋の靴」より 著者:佐々木味津三
騎ずつひと組となって、平七はその第二組だった。 駒は、桜田の御厩から借りて来た葦毛だった。 葦毛には、この色が映えてよかろうという母のこころ遣いから、朱いろ....
若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
ェルメ》 (主馬頭《しゅめのかみ》)仰せまでもございません。馬という馬は、栗毛も葦毛も、気負い立って、あれ、あのように、早く矢を浴びたいと催促しております。 ....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
見物は水を打ったように静かだ。演技場の真中には今、中位の象かと思われる巨大な白|葦毛の挽馬が、手綱も鞍も何も着けずに出て来て、小さな斑のテリア種の犬と鼻を突き合....
十二支考」より 著者:南方熊楠
が邦にも巫道に馬像を用いたらしく、『烏鷺合戦物語』に「寄人は今ぞ寄せ来る長浜や、葦毛の駒に手綱ゆりかけ」てふ歌あり、支那人も本邦の禅林でも紙馬を焼き、インドのビ....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
ざまずいた。このとき行列が静々とお通りになる。 「まっ先にきた小桜縅のよろい着て葦毛の馬に乗り、重籐の弓を持ってたかの切斑の矢を負い、くわ形のかぶとを馬の平首に....
武蔵野」より 著者:山田美妙
金具の目ぼしいを附けおるを打ち止めなされよ。また殿で敵に向いなさるなら、鹿毛か、葦毛か、月毛か、栗毛か、馬の太く逞しきに騎った大将を打ち取りなされよ。婦人の甲斐....
イワンの馬鹿」より 著者:菊池寛
「おいイワン。おれに穀物を半分おくれよ。おれは道具なんか貰おうとは思わない。あの葦毛の馬を一匹貰おう。あれはお前の畑仕事にはちっと不向きのようだから。」 と言い....