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蒙昧
「蒙昧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蒙昧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
十文字の護符を私どもの上にさしかざして、
「その方どもの罪業《ざいごう》は無知|
蒙昧《もうまい》の然らしめた所じゃによって、天上皇帝も格別の御宥免《ごゆうめん》....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
が、資源は豊富であるにせよ、広大な地域に資源も人も分散している不利を克服し、あの
蒙昧な人民を使用して五年、十年の間に成功した生産力の大拡張を思うとき、われらは断....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
岩で畳み上げた積石造で、周囲は一抱えもある角石で築き上げられ、それが、暗く粗暴な
蒙昧な、いかにも重々しげなテオドリック朝あたりを髣髴とさせるものであった。そして....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
って、上手が占めた鼓に劣らず、声が、タンタンと響きました。 何事ぞ、この未熟、
蒙昧、愚癡、無知のから白癡、二十五座の狐を見ても、小児たちは笑いませぬに。なあ、....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
体は狐か狸じゃあるめえか……。」 こういうと、僕の生まれ故郷の人間はひどく無知
蒙昧のように思かれるかも知れないが、なにしろまだ明治十四五年頃の田舎のことで、し....
「現代の詐術」より 著者:坂口安吾
席に於ては軽重のある筈はなく、善人的であることによってわが罪をも悟らぬというその
蒙昧は、これも亦、さらに一つの罪であるから、私はハッキリ悪人的に犯罪する方が清潔....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
松谷事件は道具立が因果モノめいていて、世相のいかなるものよりも、暗く、陰惨、
蒙昧、まことに救われないニュースであったが、骨子だけを考えれば、昔からありきたり....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
番が実現されては、人間そのものが助からない。私の中の人間が、八紘一宇や国民儀礼の
蒙昧、狂信、無礼に対して、憤るのは自然であったろう。 私の希望がフシギに実現し....
「政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
としているのである。 現在の劣悪な候補者の多くは、明らかにこのような民衆の無知
蒙昧を勘定に入れ、それを足場として一勝負やるために現われてきたものである。すなわ....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
い無数の道具……もう一つの天幕には食料品が山のようにうず高く積まれてある。それに
蒙昧の野蛮人を帰服させるための道具として数千粒の飾り玉やけばけばしい色の衣服類や....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
にかくの如きものさ。 万世一系だの正統だのということを特別の理由とする限りは、
蒙昧な呪術的な神秘迷信時代の超論理や詭弁をもって一国の最後的な論理とする愚かさ危....
「審判」より 著者:カフカフランツ
審理との背後には、ひとつの大きな組織があるのです。この組織は、買収のきく監視人や
蒙昧な監督、最もうまくいって謙遜な予審判事を使っているばかりでなく、さらに、とも....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
しぬ。
チベットは仏教国なり。チベットより仏教を除去せば、ただ荒廃せる国土と、
蒙昧なる蛮人とあるのみ。仏教の社会に及ぼせる勢力の偉大なると、その古代における発....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
に果たさず。けだし、未然のことを前言し、千里のほかを洞視するがごとき怪術は、古代
蒙昧の世に限り行わるべきものにして、文明社会に存すべき理なしというといえども、欧....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ん。
小人
そうでしょう。あなたのように
北の国に生れて、
蒙昧時代に、騎士や坊主の
ごたごたの中に人となっては、目が善く
開いていないでし....