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蒸気機関
「蒸気機関〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蒸気機関の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
せらるる汽船の、やがて千尋《ちひろ》の底に汨没《こつぼつ》せんずる危急に際して、
蒸気機関はなお漾《よう》々たる穏波を截《き》ると異ならざる精神をもって、その職を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
りの安心と、満足とを持っての沈黙であることもわかります。この様子で見ると、先日の
蒸気機関引上工事も、多分成功したらしい。
あれを引上げることに成功すれば、その....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のはある。 それは、今から八十年ばかり前、インギリスのワットという人が発明した
蒸気機関によって、現代の西洋では、船と車を動かすことになっている。蒸気船は現在、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
これより先、駒井甚三郎が、このたびの造船に当って、何物よりも苦心しているのは、
蒸気機関の製造であったことは、前に申した通りです。 他の部分は、ほとんど完全に....
「夏」より 著者:寺田寅彦
は、地下増温率によって規定された坑内深所の温度はあまりに高過ぎた。おまけに所々に
蒸気機関があり、そのスチームパイプが何本も通っているのである。坑夫等はもちろん裸....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
殺到する敵 こちらは、動力所へ駈けつけた老博士である。博士は、低過
蒸気機関の前で、椅子に腰かけたまま、こくりこくり居眠りしている、呑気な赤髯の機関....
「アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
かは、あるいは彼自身にも判断し難い機微な問題であろう。 桑木博士と対話の中に、
蒸気機関が発明されなかったら人間はもう少し幸福だったろうというような事があったよ....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
・ベル氏が愉快な未来記めいた演説をやった。すなわち遠からざる将来において、船には
蒸気機関のような重い場ふさげなものは入らなくなり、ナイアガラ辺で起した強大な電力....
「狂馬」より 著者:佐左木俊郎
連想させる。 斜坑は、動物の通路を第一の目的として掘られたものであろう。炭坑に
蒸気機関や電動機の採用されていなかったころ、人間の肩や背の他には、馬が一切の労働....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
。
実際のところ、戦争中に外国穀物の輸入の上に与えられた事実上の制限は、我国の
蒸気機関や植民地独占を強制して自国の土地の耕作に向わしめた。そしてかかる原因こそ....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
造せしものなし、その本《もと》はみな中等の地位にある学者の心匠に成りしもののみ。
蒸気機関はワットの発明なり、鉄道はステフェンソンの工夫《くふう》なり、はじめて経....
「皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
った。事務所の浴室へ案内されて湯に入った。その湯の豊富で綺麗なのには全く驚いた。
蒸気機関があり川があるから、湯でも水でも栓をひねればすぐ浴槽にあふれるほど湛える....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
煙問題を根本的に研究するためであった。 工場視察によって彼の得た結論は、今日の
蒸気機関ほどエネルギーを浪費しているものはないということであった。無用なる努力、....
「ぴかぴかする夜」より 著者:小川未明
ないほどの、ゴウゴウなりとどろく、汽罐のうなり音や、車輪のまわる音や、いろいろの
蒸気機関の活動するひびきをききました。 この有り様を見ると、雷は、ここでは、遠....
「島津斉彬公」より 著者:中谷宇吉郎
ために使われた。 最大の事業は、蒸気船の建造であった。船体ももちろんであるが、
蒸気機関もまず小模型から作って試験するという調子であったから、困難の度はおして知....