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「蒸留〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蒸留の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
難船小僧」より 著者:夢野久作
買って来た西蔵紅茶の箱を、鼻の先に突付けて命令した。 「これを船長室へ持って行て蒸留水で入れちくれい。地獄の親方と一所に飲むけにナ」 「CAPTAIN」と真鍮札....
俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
ないであろう。芭蕉は万葉から元禄までのあらゆる固有文化を消化し総合して、そうして蒸留された国民思想のエッセンスを森羅万象に映写した映像の中に「物の本情」を認めた....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
、屋内の壁の冷え方がひどければひどいほど飽和がひどくなってコンクリート壁は一種の蒸留器の役目をつとめるようなことになりやすい。冬はまさにその反対に屋内の湿気は外....
海底都市」より 著者:海野十三
こへ飛んで行きたいか」第二は「火星人の引越しさわぎ」そして第三は「クレオパトラの蒸留《じょうりゅう》」と、番組に出ていた。今、舞台は「火星人の引越しさわぎ」が演....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
クリストフは、壜《びん》の中に侏儒《しゅじゅ》をでも孵化《ふか》させるために蒸留器を大事に温《あたた》めてる、それらワグナー派の学者たちに背を向けた。そして....
探偵小説壇の諸傾向」より 著者:平林初之輔
場面で軽いウイットでしめくくってあるところは余裕のある書きぶりである。もう少し、蒸留し、圧縮して陰影をくっきりさしたら、軽いながらも上乗の短編となったことと思う....