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蓄
「蓄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蓄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
《きど》だったのであろう。そのまた木戸から出て来たのを見れば、口髭《くちひげ》を
蓄《たくわ》えた男である。保吉は途方《とほう》に暮れたから、小便だけはしつづけた....
「文放古」より 著者:芥川竜之介
う。あたしの前じゃ浪花節のなの字も云わずにすましていたの。ところがいつかあたしの
蓄音機《ちくおんき》へガリ・クルチやカルソウをかけて聞かせたら、うっかり『虎丸《....
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
ますよ。」
僕は耳を澄まして見た。なるほど僕を呼んでいるらしい。しかもこの頃|
蓄膿症《ちくのうしょう》のために鼻のつまった甥《おい》の声である。僕はしぶしぶ立....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
やって来た時に、若槻にもちょいと頼まれていたから、便宜を図ってやっただけなんだ。
蓄膿症《ちくのうしょう》か何かの手術だったが、――」
和田は老酒《ラオチュ》を....
「影」より 著者:芥川竜之介
やを相手に、何か話して御出ででした。それから御湯や御食事をすませて、十時頃までは
蓄音機《ちくおんき》を御聞きになっていたようです。」
「客は一人も来なかったです....
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
してこれらの人々が皆、黄ばんだ、弾力のない顔を教壇の方へ向けていた。教壇の上では
蓄音機が、鼻くたのような声を出してかっぽれか何かやっていた。
蓄音機がすむと、....
「白」より 著者:芥川竜之介
ず》んでいました。昼も薄暗いカフェの中にはもう赤あかと電燈がともり、音のかすれた
蓄音機《ちくおんき》は浪花節《なにわぶし》か何かやっているようです。子犬は得意《....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
に絶望していた。このことだけは今日もなお何か我我の心の底へ滲《し》み渡る寂しさを
蓄えている。夢は既に地上から去った。我我も慰めを求める為には何万億|哩《マイル》....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
極めていると言った。実際その通りに違いない。彼はただ常子と一しょに飯を食ったり、
蓄音機《ちくおんき》をかけたり、活動写真を見に行ったり、――あらゆる北京中《ペキ....
「三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
めだった。ソロモンはモアブ人、アンモニ人、エドミ人、シドン人、ヘテ人等の妃たちを
蓄えていた。が、彼女等は何といっても彼の精神的奴隷だった。ソロモンは彼女等を愛撫....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
自身のお言葉そのままでなく、ただ意味だけを伝えることでございます。当時の言語は含
蓄が深いと申しますか、そのままではとても私どもの腑に落ちかぬるところがあり、私と....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
かし十四五の女生徒の一人はまだいろいろのことを問いかけていた。僕はふと彼女の鼻に
蓄膿症のあることを感じ、何か頬笑まずにはいられなかった。それから又僕の隣りにいた....
「蜜柑」より 著者:芥川竜之介
小娘の気まぐれだとしか考えられなかった。だから私は腹の底に依然として険しい感情を
蓄えながら、あの霜焼けの手が硝子戸を擡げようとして悪戦苦闘する容子を、まるでそれ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
れると、ブロムはひどく癪に障ったが、彼がうつ手はただひとつ、田舎流のいたずらの蘊
蓄をかたむけて、恋敵にさんざんのわるさをするよりほかなかった。イカバッドは、ボー....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
池田総理は、投資によって生産がふえ、生産がふえれば所得がふえ、所得がふえれば貯
蓄がふえ、貯
蓄がふえればまた投資がふえる、こういっておるのでありますが、池田総理....