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蓄妾
「蓄妾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蓄妾の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雛妓」より 著者:岡本かの子
子としてただ老獪の一手だけを処世の金科玉条として資産を増殖さしている老爺もある。
蓄妾に精力をスポイルして家産の安全を図っている地方紳士もある。 だが、やはり、....
「一九三四年度におけるブルジョア文学の動向」より 著者:宮本百合子
か、公然の秘密となっている菊池寛を先頭としてのさまざまの程度の代作あるいは放蕩、
蓄妾その他は、ブルジョア風な世界観に支配されているブルジョア社会の一部である文壇....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
去ると先ず宣言して、文の末に至り、妾に子あれば去るに及ばずと前後照応して、男子に
蓄妾の余地を与え、暗々裡《あんあんり》に妻をして自身の地位を固くせんが為め、
蓄妾....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
れれる。女子はおとなしくひかえ目で、姦通は滅多にないと云われている。しかしながら
蓄妾は一般に行われており、大都市では公娼が登録されている。しかしその数は多くなく....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
いたので、小林城三でもありまた淡島屋でもあったのだ。 尤もその頃は武家ですらが
蓄妾を許され、町家はなお更家庭の道徳が弛廃していたから、さらぬだに放縦な椿岳は小....
「教育の事」より 著者:福沢諭吉
て土産の出処を内心に穿鑿《せんさく》することあるべし。この他なお細かに吟味せば、
蓄妾淫奔《ちくしょういんぽん》・遊冶放蕩《ゆうやほうとう》、口にいい紙に記すに忍....
「それから」より 著者:夏目漱石
代助から云うと寧《むし》ろ賛成な位なもので、彼は妾を置く余裕のないものに限って、
蓄妾《ちくしょう》の攻撃をするんだと考えている。親爺は又大分のやかまし屋である。....