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蓮っ葉
「蓮っ葉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蓮っ葉の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「皮膚と心」より 著者:太宰治
あの人が栗鼠《りす》に似た小さい顔を出して、まだか? と眼でたずねたので、私は、
蓮っ葉にちょっちょっと手招きして、 「あのね、」下品に調子づいた甲高い声だったの....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
んた罪な人ね」恋をすると、いくらか下品な調子が出るのだろうか、多鶴子はそんな風に
蓮っ葉に言って、豹一の膝をつねるのだった。 「痛ア!」そんな声を出す自分を、豹一....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
御在宅ですか。」 「さあ。」あいまいな返事である。ただ、にこにこ笑っている。少し
蓮っ葉だけど、感じはそんなに悪くない。親戚の娘さん、とでもいったところかも知れな....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
と私に不孝をさせるようなもの、私は賤しい船頭を扱う※船問屋の詰らん身の上だから、
蓮っ葉にべら/\喋るだろうとお思いだろうが、私も男で、人に云って害になることは決....
「道化役」より 著者:豊島与志雄
私は彼女の好意によって得た金で懐がふくらんでるのをいいことにして、知らない土地で
蓮っ葉な芸者を二三人よんで遊びほうけ、酔いつぶれてしまった。さんざんあばれたらし....
「蛍」より 著者:織田作之助
た客へのこぼれるような愛嬌は、はやいつもの登勢の明るさで奉公人たちの眼にはむしろ
蓮っ葉じみて、高い笑い声も腑に落ちぬくらい、ふといやらしかった。 間もなく登勢....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
すぐにこう云う者があった。振り袖を着た町娘で、美しさは並々でなかったが、どこかに
蓮っ葉なところがあった。 「それが一人や二人でなく、この頃月に幾人となく、ああい....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
を相手にしてくれそうにないので、さすがに腹を立てたらしく、彼女にしてはめずらしく
蓮っ葉に、 「さいなら!」 と言うと、そのまま、おもやの方にも行かず、表に出て....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ごろ?」
「一月ほど前の真昼間に」
「はてね、どうも覚えがない」
――とお粂は
蓮っ葉に笑ったが、
「つくりたはずで……」
「おッ、あの時の女|掏摸が? ……」....