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蔵主
「蔵主〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蔵主の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
英善はこの夏の末頃から消えてなくなって、狐の英善が住職になり代っていたらしい。伯
蔵主《はくぞうす》の狐や茂林寺《もりんじ》の狸のむかし話なども思いあわされて、諸....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
家康の生母がここに葬られているために、寺領六百石を領して、開山堂、弁財天祠、外久
蔵主稲荷、常念仏堂、経堂、無縁塚坊舎が三カ寺、所北寮が百軒、浄土宗関東十八|檀林....
「仇討たれ戯作」より 著者:林不忘
を返り討ちにしてしまった。あまりの不憫《ふびん》さに無常を感じ、法体となって名を
蔵主《ぞうす》と改めたと見しは夢、まことは野原の妖狐にあべこべに化かされて、酒菰....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ろだ、かつ伏蔵もとより地下に限らず沼沢中に存するも多き故竜を以て地下また水中の伏
蔵主とししたがって財宝充満金玉荘厳せる竜宮が地下と水中にありとしたのだ、ヒンズ教....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
の上旬。上野辺のある舞台において、初番に間狂言、那須の語。本役には釣狐のシテ、白
蔵主を致しまする筈。……で、これは、当流においても許しもの、易からぬ重い芸であり....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
裸で、お蕎麦一杯を恭しく捧げて、まじめくさって突立った形は絵になるじゃないか、白
蔵主《はくぞうす》のお使といったような形だね。そんな人を食ったところもあったそう....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
をその日記にしるしている。詩に関しては早くから稽古を始めたらしく、幼少のとき紹印
蔵主という者に就いて、『三体詩』の読習を受けたことを、文明十年の日記に叙して、す....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
四郎という若武士であったが――ちょっと不安そうに首を傾げたが、 「目下伏見から幸
蔵主殿が、太閤殿下のお旨を帯して、聚楽にご滞在なされて居られる。この際そのような....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
後さま。遅うございました。太宰府は今暁、菊池勢に攻めおとされ、大殿の妙恵様、宗応
蔵主さま、ご一族は内山へ逃げ退いて、御寺へ火をかけ、火中にて御自害をとげてみなお....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
無関心で、たまたま、望む客があっても、むしろ物好きに思われるほどだった。現在の所
蔵主へ移るまでには、なおそれから幾人もの手を転々して、価格も数倍、数十倍に昂騰し....