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「薗八〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

薗八の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
鈴木春信の可憐幽婉なる恋愛的画題は単純にして余情ある『松の葉』の章句あるひは「薗八《そのはち》」の曲節を連想せしむるものならずや。湖龍斎が全盛期の豊艶なる美人....
十日の菊」より 著者:永井荷風
わたしは聊《いささか》現代の空気に触れようと冀《こいねが》ったことである。久しく薗八一中節《そのはちいっちゅうぶし》の如き古曲をのみ喜び聴いていたわたしは、褊狭....
申訳」より 著者:永井荷風
ん、かアさん」と云うのは田舎言葉から転化して今は一般の通用語となったものである。薗八節の鳥辺山に「ととさんやかかさんのあるはお前も同じこと」という詞がある。され....
六日月」より 著者:岩本素白
一と口に地唄などといっては、当りまえ過ぎて平凡になろう。あの陰気な中に艶のある、薗八でも弾いてもらいたいところである。こんなことを考えて、まだ宵の口なのを人通り....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
から、お綱であろう、周馬を待つ間の退屈しのぎに、探し出した三味線の糸をなおして、薗八節か隆達か、こッそりと爪で気まぐれな水調子を洩らしている。 水調子の三味の....