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「薬用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

薬用の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
応|挨拶をして、わけを言わなければならなかった。 「ははあ、ごんごんごま、……お薬用か、何か禁厭にでもなりますので?」 とにかく、路傍だし、埃がしている。裏の....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
休の最後の茶の湯 注 茶の本 第一章 人情の碗 茶は薬用として始まり後飲料となる。シナにおいては八世紀に高雅な遊びの一つとして詩歌の....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
三角形と交わるものが何だろうか?」 (註)(一)纈草。敗醤【オミナエシ】科の薬用植物で、癲癇、ヒステリー痙攣等に特効あるため、学者の星と云われる木星の表徴と....
春の枯葉」より 著者:太宰治
冗談じゃない。 (野中) いや、そこが面白いところさ。僕だって知ってるよ、これは薬用アルコールに水を割っただけのものさ。しかしだね、僕にこれをサントリイウイスキ....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
驚かすほどにはいたらぬとも、喀血の前ほどにはなりおらではと、自ら気を励まし浪子は薬用に運動に細かに医師の戒めを守りて摂生しつつ、指を折りて良人の帰期を待ちぬ。さ....
殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
恐縮して語りましたが、そのいう所によれば全く、さきの供述と同じです。私が領置した薬用袋をもつて行つて見せましたがたしかに、それは彼自身の渡したもので、字は自身で....
コーヒー哲学序説」より 著者:寺田寅彦
乳は少なくとも大衆一般の嗜好品でもなく、常用栄養品でもなく、主として病弱な人間の薬用品であったように見える。そうして、牛乳やいわゆるソップがどうにも臭くって飲め....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
《いえうさぎ》に与えると血液の塩基度が増し諸機能が活発になるが、西洋流のいわゆる薬用炭にはそうした効果がないという結果を得たということが新聞で報ぜられた。自分の....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
てあった。 「……茴香には三種の区別あり、野茴香、大茴香、小茴香、しかして茴香の薬用部は、枝葉に非ずして果実なり。大きさおよそ二分ばかり、緑褐色長円形をなす。一....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
えず細川家へ急をお告げになりました。 細川家では、その翌日、「細川越中守宗孝、薬用叶わず、卒中にて卒去」ということの喪を発しましたが、暗殺は公然の秘密に致しま....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の間に取入れができます。その上に取穀《とりこく》が多いし、味がよろしいし、食べて薬用にもなるものでございます。種子はわしのところにたくさんございますから、分けて....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
であったには相違ない、平素殺生戒を守ろうと念篤かったものと見え、明応六年の五月、薬用のために、庭上で土龍《もぐら》を捉えてこれを殺した時、やむを得ぬとはいえ、慚....
過渡人」より 著者:豊島与志雄
たった一人の老母を見殺しにしなければならない、またどうせむずかしいものなら相当の薬用だけはさしてやりたい、と云っては泣きそうな顔をしていました。私《わたくし》ほ....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
そういうような工業に一時利用せられたのかとも思われる。そうでなければその他に何か薬用があったものか。勿論これは鶴見が幾度もことわっているとおり、ただの思い附きに....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
もちろん酒を飲み、肉を喰い、及び五辛を服してはならなんだ。ただ疾病の場合にのみ、薬用として三綱の許可を受け、日限を定めてのみ許されているにすぎなかった。男女間の....