薬種[語句情報] »
薬種
「薬種〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
薬種の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
木田独歩《くにきだどっぽ》の使った国粋的《こくすいてき》省略法に従ったのです。)
薬種問屋《やくしゅどいや》の若主人は子供心にも大砲《おおづつ》よりは大きいと思っ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
お丸というのがおかしいんですかえ」 「むむ、お丸の仕業《しわざ》に相違ねえ。弟が
薬種屋に奉公しているというなら猶《なお》のことだ。よく考えてみろ。舐め筆の娘の死....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
方をこしらえることにした。それは彼《か》の備前屋の番頭の四郎兵衛で、かれは大きい
薬種屋の番頭であるから熊の胆の鑑別が付くに相違ない。彼をこっちの味方に誘い込んで....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
の角を曲がって割合にさびれた横町にそれた。 その横町を一町も行かない所に一軒の
薬種店があって、それにつづいて小さな調剤所がしつらえてあった。君はそこのガラス窓....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
て、熱帯地方からいろいろな香水の原料を買いあつめては捌いているのです。阿弗利加の
薬種を仕入れる便利が充分あります。それから星尾は、すこし変態性欲者だという評判で....
「夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
いまお願いして、倉庫で、私の下を働かせて、いただいてるのです。というのは、下町の
薬種屋で働いていたのが、馘首になりましてナ、栗原のところへ、転りこんできたのです....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
、当時の両国に見られました。両国でも本家の四ツ目屋のあった加賀屋横町や虎横町――
薬種屋の虎屋の横町の俗称――今の有名な泥鰌屋の横町辺が中心です。西両国、今の公園....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
った。和泉屋に成功し、若狭屋に失敗した賊は、さらに転じて近所の宇田川町桐山という
薬種屋へ向かうと、ここには落とし穴が設けられていた。 桐山でもおなじ書状を投げ....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
灯の空にあこがれ、さまようのでした。 間もなく私は瀬戸物屋を暇取って、道修町の
薬種問屋に奉公しました。瀬戸物町では白い紐の前掛けだったが、道修町では茶色の紐で....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
く行われた。夏の土用のころ、莢のまだ青いうちに採って蔭干にして置く。利尿剤として
薬種屋でも取扱い、今でもなお民間で使っているのがそれである。 鶴見はここまで考....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
の夢を宿毎に重ねて、大阪の土を踏んだ。時に明治十五年であった。 すぐに道修町の
薬種問屋へ雇われたが、無気力な奉公づとめに嫌気がさして、当時大阪で羽振りを利かし....
「おせん」より 著者:邦枝完二
の笠森の水茶屋の娘が、どれ程勝れた縹緻にもせよ、浪速は天満天神の、橋の袂に程近い
薬種問屋「小西」の娘と生まれて、何ひとつ不自由も知らず、我まま勝手に育てられて来....
「乳を刺す」より 著者:邦枝完二
んですもの。きっと将軍のお成りが、遅れているんでしょうよ」 梅窓院の近くにある
薬種問屋伊吹屋源兵衛の家では、大奥に奉公に上がっている娘の由利が、今夜は特に宿退....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
層甚しいです。
、綸子、繻子、モミ、唐縮緬、白地薄絹、絹糸、絹打紐、その他銀塊、
薬種等も多く輸入されます。シナの輸入品中の大部分を占め、そしてチベットにおいて輸....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
嫁に来たんだね?」 「それがさ。所謂氏なくして玉の輿に乗った人で、日本橋辺の旧い
薬種屋の娘で女医学校を卒業し就職を求めにある医学博士を訪問している時、偶然そこへ....