薬種屋[語句情報] » 薬種屋

「薬種屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

薬種屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
おっつ》ける人があります。その人は中の郷の堺屋重兵衞《さかいやじゅうべえ》と云う薬種屋《きぐすりや》の番頭で、四十二になる九兵衞《くへえ》と云う男で、湯に入る度....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ぞうさもあるめえ。栄五郎、大西屋は本石町だっけな」 「そうでござります。あそこは薬種屋ばかり。かどが林幸、大西屋さんはそれから二町ほど行った左側でござります」 ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
お丸というのがおかしいんですかえ」 「むむ、お丸の仕業《しわざ》に相違ねえ。弟が薬種屋に奉公しているというなら猶《なお》のことだ。よく考えてみろ。舐め筆の娘の死....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
方をこしらえることにした。それは彼《か》の備前屋の番頭の四郎兵衛で、かれは大きい薬種屋の番頭であるから熊の胆の鑑別が付くに相違ない。彼をこっちの味方に誘い込んで....
夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
いまお願いして、倉庫で、私の下を働かせて、いただいてるのです。というのは、下町の薬種屋で働いていたのが、馘首になりましてナ、栗原のところへ、転りこんできたのです....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
」 源「これ/\大きな声をするな、是れは毒の気を取って膏薬を拵えるんだ、私は前に薬種屋だと云ったが、昨日婆さんに会った、隠し事は出来ねえもんだ、これは口止めだよ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
い。身体も変な工合になって行きました。 すると、それを見たお華客先の大門通りの薬種屋の主人が、「これあいけない、富五郎さん、お前さんは水銀にやられたのだ、早速....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
、当時の両国に見られました。両国でも本家の四ツ目屋のあった加賀屋横町や虎横町――薬種屋の虎屋の横町の俗称――今の有名な泥鰌屋の横町辺が中心です。西両国、今の公園....
」より 著者:斎藤茂吉
、汽車の乗客が停車場で体ぢゅう撒かれたなどという話が伝わった。ある時看護婦が町の薬種屋から少しばかりその薬を買って来てくれた。 それを試しに畳のうえ、布団の上....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
った。和泉屋に成功し、若狭屋に失敗した賊は、さらに転じて近所の宇田川町桐山という薬種屋へ向かうと、ここには落とし穴が設けられていた。 桐山でもおなじ書状を投げ....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
く行われた。夏の土用のころ、莢のまだ青いうちに採って蔭干にして置く。利尿剤として薬種屋でも取扱い、今でもなお民間で使っているのがそれである。 鶴見はここまで考....
鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
、行きつけの鴉片窟「金花酔楼」へ、一人でこっそり入って行った。 その家は外観は薬種屋なのだ。 しかしその家の門口をくぐり、ちょっと店員に眼くばせをして、裏木....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ほど先から道が曲がって、見通すことはできなかったが、その曲がり角にかなり大きな、薬種屋らしい家があって、廂にかかげてある看板のあたりに、鋭く白く光る物があった。....
魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
嫁に来たんだね?」 「それがさ。所謂氏なくして玉の輿に乗った人で、日本橋辺の旧い薬種屋の娘で女医学校を卒業し就職を求めにある医学博士を訪問している時、偶然そこへ....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
ろう? そこには仕出屋の吉見屋あっていまだに「本願寺御用」の看板をかけている、薬種屋の赫然堂あっていまになおあたまのはげた主人がつねに薬をねっている。餅屋の太....