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「藉す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

藉すの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
太十と其犬」より 著者:長塚節
たらどうも出来めえ」 と更に彼は自暴自棄にこういうようになった。唯一人でも衷心慰藉するものがあれば彼は救われた。習慣はすべての心を麻痺した。人は彼に揶揄うことを....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
じているのではないか。彼女の二つの大いなる使命は、逆境にあるバーグレーヴ夫人を慰藉するとともに、信仰の話で彼女を力づけようとした事と、疎遠になっていた詫びを言い....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
平安を害するに至る。だから多くの命令が常に発せられ、そして飢饉が終るまで人民を慰藉する運動が引き続いて行われる。そして入民を救う動機は純真な憐愍の情よりはむしろ....
剣侠」より 著者:国枝史郎
起居や動作から、主水恋しと告げられたら、その瞬間に陣十郎の兇暴性が爆発し、乱暴狼藉するかもしれなかった。 どっちみち陣十郎はこう思っていた。 (自己一身の生命....
明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
、猶、農夫の※内に耕すもの、農夫の家国に対する義務ならば、文士紙を展べて軍民を慰藉するもの、亦必ず文士の家国に対する義務ならざるべからず。たとへ一概に然かく云ふ....
空家」より 著者:宮崎湖処子
厳《いか》めしき里方の父にいかに懺悔の端を開くべきか、打ち沈めるその母をいかに慰藉すべきか、彼らは阿園が死を己れに帰せざるがごとしといえども、その実は己れを怨み....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
書いて城代|酒井侯へ差しだした。 ところが、御城番、町奉行、所司代誰あって耳を藉す者なく、彼の上書は嘲笑の種となって突ッ返された。つまり、どれもこれも事勿れ主....
三国志」より 著者:吉川英治
けるから、徐州の城へ移して、固く守っておれ。擒虜の女子供をあなどって、みだりに狼藉する兵でもあったら、これを以て斬り捨ててさしつかえない」 と、自身の佩いてい....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
圧迫も断じて恐れる必要がない」旨を強調したのであった。時勢の逼迫が私の主張に耳を藉す人も生じさせていたが、事変勃発後、私の「戦争史大観」が謄写刷りにされて若干の....