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藍墨
「藍墨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
藍墨の前後の文節・文章を表示しています。該当する3件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
峯々に雲がかかっているときは、翁は憂《うれた》げな眼を伏せてはまた開いて眺めた。
藍墨の曇りの掃毛目《はけめ》の見える大空から雲は剥《はが》れてまくれ立った。灰い....
「枯菊の影」より 著者:寺田寅彦
画いてみたい、新聞雑誌の挿画でも何でも彩色してみたい。彩色と云っても絵具は雌黄に
藍墨に代赭くらいよりしかなかったが、いつか伯父が東京博覧会の土産に水彩絵具を買っ....
「三国志」より 著者:吉川英治
へ押し出してもみ潰さんと待ちかまえていた。 この六万の大将は鄂煥といって、面は
藍墨で塗った如く、牙に似た歯を常に唇の外に露わし、怒るときは悪鬼の如く、手に方天....