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藍甕
「藍甕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
藍甕の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蠅男」より 著者:海野十三
ましたナ、痛快でやしたなア。あの透視術を教えとくんなはれ、勉強になりますさかい」
藍甕転覆事件 帆村はそれを聞くと面映ゆげにニッと笑い、 「あああれですか。あれ....
「薬」より 著者:井上紅梅
一 亮るい月は日の出前に落ちて、寝静まった街の上に
藍甕のような空が残った。 華老栓はひょっくり起き上ってマッチを擦り、油じんだ燈....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
いもあろうが、家内のおもんにもめったに笑い顔も見せない。陰気な顔をして一日じゅう
藍甕《あいがめ》のまわりでうろうろしている。 こちらは火が消えたようになってい....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
立ち消えの形だった。
じっさい、人に旅を思わせる好天気がつづいて、江戸の空は、
藍甕《あいがめ》の底をのぞくように深いのだ。朝早く、金剛寺の森にうぐいすが鳴く。....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
消えた。 四 日光が、風を払って、翌朝は、けろりとした快晴だった。
藍甕《あいがめ》をぶちまけたような大川の水が、とろっと淀んで、羽毛《はね》のよう....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
しこの型染の他に、糊引といって、布の上にじかに糊を絞り出しながら絵を描き、それを
藍甕に漬け、これに色を差してゆく方法があります。よく風呂敷に見られるもので、松竹....