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藤川
「藤川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
藤川の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
いながらあの街道には、蔭に賑やかなものが潜んでいるようにも感じられた。 一度は
藤川から出発し岡崎で藤吉郎の矢矧《やはぎ》の橋を見物し、池鯉鮒《ちりう》の町はず....
「縮図」より 著者:徳田秋声
び声が聞こえる時分で、かねがねお神の民子から話があったと見え、贔屓に呼んでくれる
藤川という出先のお神の見立てで、つけてくれたのであった。やっと二十五になったばか....
「三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
しなかった。 「踏込め、踏込め」 曾川の声であった。大作は、その声の方を見た。
藤川が眼を外《そ》らしめた。 「その方」 と、大作は、前から二列目に、俯いてい....
「新女性のルポルタージュより」より 著者:宮本百合子
ルポルタージュとしてよいものが出来るだろうと思いました。 (三)仕事場書き抜き
藤川睿子 地方の町で洋服仕立屋をやっている娘の生活やその気持が出ていると思いま....
「五〇年代の文学とそこにある問題」より 著者:宮本百合子
に感じられる。この変化も宇野浩二の描写力のはからざる効果である。 若い評論家の
藤川徹至はこの「文学者御前会議」を『アカハタ』の上で粗末に批難した。窪川鶴次郎の....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
傍で云っても美代吉は少しも嬉しい顔付が無いというは、本所北割下水に旗下の三男で、
藤川庄三郎という者と深くなって居ますが、遣い過ぎて金が廻らなくなったので、有松屋....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
銀様にこんなことを言いました。
この時分、後ろの赤坂の方面から来るのと、行手の
藤川筋から往くのと、それに意外に間道をつめかけて来る近郷近在の衆とが、河岸の広場....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
身の毛をよだてるものとなったに相違ない。 こうして二人の風流客が、まもなく関の
藤川の橋を渡りかけた時分に、 「今晩は、いい月夜でございますねえ、寝物語からおい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
だんと井上伝兵衛先生が、その頃は門人多く、重立った奴等、皆おれが配下同然になり、
藤川鴨八郎門人赤石郡司兵衛が弟子団野は言うに及ばず切従い、諸方へ他流に行ったが、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
なってくる。 「剣術ノ仲間デハ、諸先生ヲノケテ、イツモオレガ皆ノ上座ヲシタガ、
藤川近義先生ノ年廻リニハ出席ガ五百八十半人有ッタガ、ソノ時ハオレガ一本勝負源平ノ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 この界隈すなわち――京極の故城址|上平寺《かみひらでら》を中心にして、左に
藤川、右は例の弥高《いやたか》から姉川にかけての小高い地点、土地の人が称して「お....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
何故なら、これ迄の画家は、ほんとに女と云えば、花、景色、静物で、人間を描いたって
藤川栄子などのように主として衣服の面白さを描いていて、ね。私はこの娘たちを楽しみ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ひろいものだし「私たちの生活」としようと思います、わるくないでしょう? そして、
藤川さんに表紙を描いて貰って女のひとが何かしながらひょいとこっちへ顔を向けて今に....
「利根の尺鮎」より 著者:佐藤垢石
広場へ達するのは、遅い年で四月中旬で、早い年には三月下旬であった。それが下の宮、
藤川前、新堀、横手、萩原を経て、早い年には四月の二十日頃、私の村の地先へ達してい....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
ある大きな演芸会社との契約が出来てその専属となり、嘗て倭一座の重鎮だった柳田だの
藤川だの御園だのというたてものと一しょにしばらく芝居をしたが、そのうち柳田は死に....