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藤花
「藤花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
藤花の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
押しつけるような無気味な声音で追求した。
「オイ、本当の事を云うんだ。広間にある
藤花蘭の色合わせは、ありゃ、たしか君の芸じゃあるまいね」
この専門的な質問は、....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
った。この人の主幹となって経営していた雑誌「世界」は、後に「我邦」と改称し、なお
藤花学会という愛国主義鼓吹の団体も今は存否如何を知らぬが、孤松氏尽力の形見であっ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
十日過ぎに右大臣は自邸で弓の勝負の催しをして、親王方をはじめ高官を多く招待した。
藤花《とうか》の宴も続いて同じ日に行なわれることになっているのである。もう桜の盛....
「源氏物語」より 著者:紫式部
花は皆散った春の暮れで、浅緑にかすんだ庭の木立ちをおながめになって、この家で昔|
藤花の宴があったのはちょうどこのころのことであったと院はみずからお言いになったこ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
二の宮を薫は自邸へお迎えすることにした。 その前日に帝は藤壺へおいでになって、
藤花の宴をあそばされた。南の庇の間の御簾を上げて御座の椅子が立てられてあった。こ....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
観入による、その反応としての詠歎になっている。 巻十九(四一九二)の霍公鳥|并
藤花を詠じた長歌に、「夕月夜かそけき野べに、遙遙に鳴く霍公鳥」とあるのも亦家持の....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
くるがごとし。鶏の夜十一時に鳴くも奇なり。目下春期にして、椿花桃花を見ると同時に
藤花蕣花を見、昼間蝉吟を聞きて、夜中虫声を聴くもまた奇ならずや。食事に多く米を用....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
うに、と希う心からでござります。――あのころ、日々、仰ぎ見ては、心に銘じた獄窓の
藤花こそ、申さば官兵衛の生涯の師であり、家の吉祥でもありますので」 と、答えた....