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蘇り
「蘇り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蘇りの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
と、英も大よろこび。誰の口からも歌がとび出す。ここ二ヵ月ぶりのこの通信に、一家は
蘇り、笑声も聞こえる。もう安心だ。神棚にみあかしをとぼしてお礼を申上げる。 朝....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
大学を出た友人からの手紙なのです。三年昔の苦しい、血の出るような思い出が急に心に
蘇りました。H・Hはたしかに結婚したはずです。してみれば去られて帰ったのでしょう....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
に行かせておしまいなさい。
そして騎士さんを卸してお遣なさい。
そうしたらすぐに
蘇りましょう。騎士さんは
昔話の国に生を求めているのですから。
ファウス....
「雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
毛のように水上を飛ぶ風景と、端麗神姫に似た山女魚の姿を眼に描けば、耽味の奢り舌に
蘇りきたるを禁じ得ないのである。 青銀色の、鱗の底から光る薄墨ぼかしの紫は、瓔....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
いまでプラトニックであったため、かえってつい十年ちかくまで不忘の幻になって目先に
蘇り、私の半生を苦しめぬいて困った。後年、柳家三亀松が宝塚のスターを女房にしたと....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
追躡《ついじょう》余りに急だったから、彼ついに絶え入った。旭の光身に当って、翌旦
蘇り見れば、かの沢を距つる既に四、五マイル。早《はや》何の危険もないから、終日眠....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
み随い往き隆の悶絶せるを見、将《ひき》いて家に帰る。二日の間犬ために食わず、隆、
蘇りてすなわち始めて飯を進む、隆愛惜親戚に同じ(『淵鑑類函』四三六)。『今昔物語....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
ずながら、淫奔者の名を洗い淨めまして、日本人らしい清らかな、魂ばかりの愛の世界に
蘇りたいと、あこがれ願っているのでございます。 ……わたくし共のこの願いを、お....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
大法医学部、解剖室には、かくして二個の少女の肉体が並べられた事になります。美しく
蘇りかけている少女と、醜くく強直している少女と……中にも解剖台上に紅友禅を引きは....
「埋もれた日本」より 著者:和辻哲郎
ない。首なき母親に哺育せられた新王は、この慈悲深い母妃への愛慕のあまりに、母妃の
蘇りに努力し、ついにそれに成功するのである。そうして日本へ飛来する時には母妃をも....