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蘭人
「蘭人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蘭人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
「黄金の島」を探しに来た西班牙人《スペインじん》、葡萄牙人《ポルトガルじん》、和
蘭人《オランダじん》、英吉利人《イギリスじん》等に劣らなかった。
つれづ....
「さようなら」より 著者:田中英光
、未来|永劫《えいごう》にわたり幽霊船の船長として憩いの許されぬ“|さまよえる和
蘭人《フライング・ダッジマン》”でさえ、女性の無償の愛が得られれば許されるという....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
う書いてある。――ルウフル(蘭語Rofleの訛)遠き人を呼ぶに、声を通わする器、
蘭人の製と伝う。銅製、形ラッパの如く、長さ三尺余、口に当てて呼ぶ。訛して、ズウフ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
な修辞で覆うている。けれども、説き去るかたわら新しい懐疑が起って、彼は呪われた和
蘭人のように、困憊彷徨を続けているのだ。そして、ついに問題が倍音に衝き当ってしま....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
で、野花とみどりの斜面と羊のむれのケント州の心臓を走って、「ある日大きな倫敦へ愛
蘭人がやってきた」ように、黒いヴィクトリア停車場へ着いたものだった。それを老嬢ロ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
が私たちをふり向かせた。制服の老人が革のふくろをさげて立っている。 青い眼の愛
蘭人の微笑だった。 『二|片ずつどうぞ。』 私も、わけもなく好感にほほえんでし....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
のか、面白いことを申す女だ」 青木昆陽の門下であって、三年あまり長崎へ行って、
蘭人について蘭学を学んだ二十五歳の若侍の、宮川茅野雄は行きかかった足を、後へ返し....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
『ままごと』の中へ、この売薬を一袋、どうでも入れなければ嘘でござんす! 名に負う
蘭人の甲必丹から、お上へ献上なされようとして、わざわざ長崎の港から、江戸まで持っ....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
た様子、事情お話しくだされますよう」 ところが、小豆島紋太夫は、かつて長崎の和
蘭人から、久しく和蘭語を学んだことがあって、会話ぐらいには事を欠かなかった。そこ....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
音が、この歌を唱うんだ。つまり、僕が云うのはワグネルの歌劇さ――『|さまよえる和
蘭人』のことなんだよ」 (註)。「さまよえる和
蘭人」――船長ヴァン・シュトラーテ....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
っともの感情と云うべきであろう。 駕籠と馬とはゆるゆると出島の方へ進んで行く。
蘭人居留地があらわれた。駕籠はそっちへ進んで行く。 こうして鉄門と鉄柵とで厳重....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
たが、商才のある質だったので、ご家人の株を他人に譲り、その金を持って長崎へ行き、
蘭人相手の商法をしたのが、素晴らしい幸運の開く基で、二十年後に帰って来た時には、....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
して見るべし。 ついでながら仏公使の云々したる陸軍の事を記さんに、徳川の海軍は
蘭人より伝習したれども、陸軍は仏人に依頼し一切|仏式を用いていわゆる三兵なるもの....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
て新に編製したる海軍の長官なり。 日本海軍の起源は、安政初年の頃より長崎にて阿
蘭人の伝うるところにして、伝習およそ六七年、学生の伎倆も略熟したるに付き、幕議、....
「棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
英語、仏蘭西語でもないのです。しかし独逸人に限らず、亜米利加人でも、仏蘭西人、和
蘭人……西洋人のことごとくが、ほとほと当惑した時に、顔中をしかめて投げ出すような....