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虚静
「虚静〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
虚静の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「名人伝」より 著者:中島敦
のただ中に、名人紀昌は次第に老いて行く。既に早く射を離れた彼の心は、ますます枯淡
虚静《こたんきょせい》の域にはいって行ったようである。木偶のごとき顔は更に表情を....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
を尽して彫り出した象牙細工のような非人情的な完成が見られた。人間の死体のみが持つ
虚静の美をこの娘は生ける肉体に備えていた。小初は、櫓板の端にすらりと両股を踏み立....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
と酒くさい息を吹いて手の徳利を振った。
指をふりほどこうとあせった源十郎も、
虚静《きょせい》を要とし物にふれ動かず――とある擁心流《ようしんりゅう》は拳の柔....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
よくその回転すべき理なきを説き明かし、その場に臨んで目を閉じて、つとめてその心を
虚静に保たしむるときは、たいてい回転せざるものなり。しかれども、前来数回経験して....