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「虱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

虱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
したが、「新思潮」以外の雑誌に寄稿したのは、寧《むし》ろ「希望」に掲げられた、「虱《しらみ》」を以《もっ》て始めとするのである。 自分が、以上の事をこの集の後....
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
そうして、その滑《なめらか》な水面を、陽気な太鼓の音、笛の音《ね》、三味線の音が虱《しらみ》のようにむず痒《かゆ》く刺している。札幌ビールの煉瓦壁《れんがかべ》....
「校正後に」より 著者:芥川竜之介
せる》」の材料も、加州藩の古老に聞いた話を、やはり少し変えて使った。前に出した「虱《しらみ》」とこれと、来月出す「明君」とは皆、同じ人の集めてくれた材料である。....
「女体」より 著者:芥川竜之介
ながら腹んばいになって、とりとめのない妄想《もうぞう》に耽っていると、ふと一匹の虱《しらみ》が寝床の縁《ふち》を這っているのに気がついた。部屋の中にともした、う....
「羅生門」より 著者:芥川竜之介
して、それから、今まで眺めていた死骸の首に両手をかけると、丁度、猿の親が猿の子の虱《しらみ》をとるように、その長い髪の毛を一本ずつ抜きはじめた。髪は手に従って抜....
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
《はさみ》の先にこの獲物《えもの》を拾い上げた。すると高い柿の木の梢《こずえ》に虱《しらみ》を取っていた猿が一匹、――その先は話す必要はあるまい。 とにかく猿....
「奈々子」より 著者:伊藤左千夫
る。雪子もお児もながら、いちばん小さい奈々子のふうがことに親の目を引くのである。虱《しらみ》がわいたとかで、つむりをくりくりとバリカンで刈ってしもうた頭つきが、....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
なかった。春江はその時刻、どこでなにをしていたろう。 春江の客や情人の探索が、虱つぶしに調べられて行った。岡安巳太郎や、岩田の京ぼんも、調べられた一人だった。....
「ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
村君、あのピストルが屋根裏でズドンと鳴った頃には、一平の奴上野署の豚箱のなかで、虱に噛まれていたらしいよ」 「……」帆村は黙りこくっていた。 「それで多田君」と....
「地球盗難」より 著者:海野十三
気がついたときには、宿の真上に恐ろしい身体の小さい飛行機が現れた。それは「｜空の虱」といわれる軽飛行機のようであった。一体何者が乗っているのであろうか。 その....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
路島一帯を捜索してみてくれというお話があったので、あちらの警察とも連絡をとって、虱つぶしに島内から、その沿岸をしらべたのですが、すると果然、耳よりな情報が入った....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
負に背負っている、漂泊う門附の類であろう。 何をか働く。人目を避けて、蹲って、虱を捻るか、瘡を掻くか、弁当を使うとも、掃溜を探した干魚の骨を舐るに過ぎまい。乞....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
あかで真黒な着物を着ては、ゴロゴロと畳の上に寝ころぶような真似をし出しました。「虱なんかを嫌がって、労働運動｜面もあるものか」と傲語しながら、ワザとかゆくもない....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
」 ……褌というのを……控えたらしい。 「舐めちゃ取り、舐めちゃ取り、蚤だか、虱だか捻っています。――あなたも、こんな、私のようなものの処へおいで下すった因果....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
す。」 「ははあ何でも屋だな、場末の荒物屋にゃあ傘まで商ってら、行届いたものだ。虱でも買いに行って捻ってやれ、癖にならあ、どうせ碌な者は売るんじゃあねえ。」と紋....