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蜂の巣
「蜂の巣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蜂の巣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
ろか、あたかも蟹は穴の中に、臼は台所の土間《どま》の隅に、蜂は軒先《のきさき》の
蜂の巣に、卵は籾殻《もみがら》の箱の中に、太平無事な生涯でも送ったかのように装《....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
あればちびりちびり飲んでた男が、庭|掃除《そうじ》をするといって、件《くだん》の
蜂の巣を見つけたっけ。
縁側《えんがわ》へやって来て、お嬢様面白いことをしてお....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
あしかし無惨なことに、龍子の胸から下を蔽った白い病衣のその胸板にあたる箇所には、
蜂の巣のように孔があき、その底の方から静かに真紅な血潮が湧きだしてくるのだった。....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
いた○国人約十名よりなる一団に襲撃され、軽機関銃を窓越しに乱射され、総領事は全身
蜂の巣のように弾丸を打ちこまれ、朱に染まって即死し、同乗して居りました工藤書記長....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
丸が、真白な煙りをあげて、向いの窓へ―― 柳ちどりは、声を立てる遑もなく全身を
蜂の巣のように撃ち抜かれ、崩れるように電話機の下にパタリと倒れた。 「命中したぞ....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
銃丸が命中したときのことだった。防弾チョッキがなかったら、彼等はとうの昔に、全身
蜂の巣のように穴が明いてしまったであろう。 だが軽機関銃の偉力は素晴らしかった....
「春昼」より 著者:泉鏡花
邸にはこの頃じゃ、その魅するような御新姐も留主なり、穴はすかすかと真黒に、足許に
蜂の巣になっておりましても、蟹の住居、落ちるような憂慮もありません。」 「客人は....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
ホテルのボーイに手を廻して買っておいた紹介者つきの入場券を、改札口と書いてある蜜
蜂の巣箱の出入口のような穴へ差し入れた。 すると、入場券は、ひとりでに、奥へ吸....
「大使館の始末機関」より 著者:海野十三
。これが普通の人間なら、まだ扉のハンドルを外さないうちに、背中から腰部へかけて、
蜂の巣のように銃弾の穴があけられること間違いがないのであったが、金博士には、それ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
るで、籠をふせたような形になっている。その正面に、門のような入口があいている。蜜
蜂の巣箱の下に、蜂の出入する穴があるが、それによく似ている。
「どうぞ、こっちへ....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
た梁の下に長々と横たわっていた。頭部は砲弾のように尖り、その底部には、缶詰を丸く
蜂の巣がたに並べたような噴射推進装置が五層になってとりつけられ、尾部は三枚の翼を....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
「相手は、たった一人ではないか。たった一人の東洋人を捕らえかねて、島内がまるで
蜂の巣をつついたように騒ぎまわっているとは、一たい何たるざまだ。リット、お前は、....
「空襲警報」より 著者:海野十三
は……」 「さあ、逃げないと生命がたいへんだ。どけ、どかぬか……」 「うわーッ」
蜂の巣をついたようなさわぎになった。そうさわぎだしては、助かるものも、助からない....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
と果しもなく野原のごとく広い中に、塚を崩した空洞と思う、穴がぽかぽかと大く窪んで
蜂の巣を拡げたような、その穴の中へ、すぽん、と一個ずつ飛込んで、ト貝鮹と云うもの....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
たずねて来て、この奇蹟を礼讃して行った。ラザルスの姉妹のマリーとマルタの家は、蜜
蜂の巣箱のように賑やかになった。 そういう人達に取っては、ラザルスの顔や態度に....