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融合
「融合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
融合の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
うげにゆすぶっているにしても、自然の呼吸と人間の呼吸とが落ち合って、いつの間にか
融合した都会の水の色の暖かさは、容易に消えてしまうものではない。
ことに日暮れ....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
思想と実生活とが
融合した、そこから生ずる現象――その現象はいつでも人間生活の統一を最も純粋な形に....
「想片」より 著者:有島武郎
ずれかを選ぶほかはない。私はブルジョア階級の崩壊を信ずるもので、それが第四階級に
融合されて無階級の社会(経済的)の現出されるであろうことを考えるものであるけれど....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
じたというのである。 ツァラトゥストラの教理は回々教及びグノスチック教の要素と
融合して更に別の分派を生じた。すなわち、イスマイリズム(Ismailismus)....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
白に、その特色をもっているのである。この熱帯文明と寒帯文明とが、日本民族によって
融合統一され、次の新しい人間の生活様式が創造されなければならない。どうも日本民族....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
モンドを所有したいという欲望を持って、持っているだけのダイヤを全部|坩堝に入れて
融合させようと思ったところが、もともと炭素のかたまりであるダイヤは、忽ち一陣の炭....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
て吾々自身の政策は、即ち吾々の芸術的であると共に社会的な理想は、此の二種の民衆を
融合させて、民衆自体に其の階級的自覚を与える事にある。 若し民衆が第二の紳士閥....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
。人生の「むせっぽさ」を紛す為の「ほっとした」趣味なのである。此歌の如きは、主観
融合の境に入って居ながら、序歌は調和以上に利いて居る。頓才さえ頭を出して居るでは....
「詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
憬を含んだものを、特に愛執することを知ったのである。即、そこに思想と気分との深い
融合を認め得たのである。 われわれの考えた正しい詩形の時代は、意表外の姿をもって....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
其の愛の力に依って、逸やる男達の心を和げ、社会を楽しい天国のように、他国の人とも
融合させて行かねばなりません。あなた方は生れて間も無い頃でしたから御記憶がないで....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
nd the phenomena といっている。 かかる実在論に対して、自分は
融合的実在論の立場をとって、これを「現象即実在論」と名づけたのである。「現象即実....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
深く立入る必要はないが、左に右く夫妻の身分教養が著るしく懸隔して、互に相理解し相
融合するには余りに距離があり過ぎたのが原因であった。公平に見たなら二葉亭の方が暴....
「西航日録」より 著者:井上円了
もろの哲学者の真心を一堂に会合せしめ、地上の特にすぐれたものをこの内につつみ込み
融合している。美しくしげる一丈の小室、高くゆみなりに曲がる天とともに、仰ぎみて慕....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
護隊は暫時専門的にそのほうに掛ることにきめた。 しかし、男と女というものは妙な
融合性があるものと見えて、監視に来た吏員の中には娘子軍に降伏して、サイダーを持っ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
じない仏教はありません。 「道」とは、かの法性と私たちの仏性と、根本において円通
融合している真理のことです。宇宙の大生命と、私たちの小生命とは一体不二であるとい....