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「血判〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

血判の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
律子と貞子」より 著者:太宰治
哀想に可哀想に、男と生れて兵隊さんになれないなんて、私だったら泣いて、そうして、血判を押すわ、血判を三つも四つも押してみせる、兄ちゃん! でも本当はねえ、貞子は....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
者にこれ/\の望がございますが、お叶え下さいますか」 寺「委細承知致した、然らば血判を」 大「宜しい」 と是から血を出し、我姓名の下へ捺すとは痛い事をしたもの....
正義と微笑」より 著者:太宰治
って来たら、 「進。春秋座から手紙が来てるぜ。お前は、兄さんにかくれて、こっそり血判の歎願書を出したんじゃないか?」などと言って、はじめは笑っていたが、手紙を開....
三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
居る。矢張り、道は、同志のあるものだ) と、感じた。そして 「門人連名帳へ署名血判なされ」 というと同時に、若者は 「御免」 と、いって、脇差から、小柄を....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、良法があるのにこれを秘して伝えぬのは不仁であるといった。そこで独美は始て誓紙に血判をさせて弟子を取った。それから門人が次第に殖えて、歿するまでには五百人を踰え....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
きを願いたい。」 「本気か、これ、おい。」と家主が怒鳴った。 胸を打って、 「血判でござる。成らずば、御門、溝石の上になりとも、老人、腰掛に弁当を持参いたす。....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
も、どこへでも捺《お》して上げますと、私はその証文へ自筆で名を書いて、女だてらの血判までしてやりました」 「あなた様のお名前を書き、血判までしておやりになりまし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ならぬことです。しかし、鈴木少年家老の器量、あっぱれ、あっぱれ、まさに木村長門守血判取り以上の成績だ、誰が知恵をつけたか知らねえが、出来ばえは申し分がねえ」 と....
正雪の遺書」より 著者:国枝史郎
に投げ与えさせたのでございます。 4 寛永十三年十一月、七十五名の頭立った者が血判を据えた謀叛の趣意書を私の前へ突き付けて、私に謀叛を勧めました。頭目になるよ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
ろいろ考えてみたんだが、日本では昔から、何か真剣な願いごとがあると、よく血書とか血判とかいうことをやって来たね。君らはどう思うか知らんが、僕は今の場合、僕たちの....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
いた。と、金兵衛の眼に付いたのは「徳大寺公城」という署名であり、その下におされた血判であった。 「…………」 金兵衛の胸は動悸をうった。 「こりゃア例の巻き奉....
南国太平記」より 著者:直木三十五
た。そして 「斬る外にあるまい」 と、いった。 「それで、同志の面々だが、今、血判した奴だけでこれだけある。この外に、西郷どんが、うんと云ったといや、何んぼ、....
『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
らうべし―― とか、さらに、 ――大老は江戸において、家老以下足軽に至るまで血判を押させ、これを引率して中仙道より西上し、彦根において在国の家老以下に、それ....
式部小路」より 著者:泉鏡花
しょうか、手のもんでわけなしだって、洒落にもいっている人だから、すぐに味方して、血判をしてくれます。) いや、遠山さん。」 と丹平苦り切った顔色で、 「愛吉....
猿の図」より 著者:三好十郎
、撃ちてし止まん日の鬼と化さんことを、ここに誓います! 以上、御願いのため、連署血判をもって――」 薄田 ほう、血判したのか? 三芳 はあ、いえ、これは下書きで....