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「血煙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

血煙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:海野十三
に圧された結果はどうなるのだろうか。私の五体は、両国の花火のようになって、真紅な血煙とともに爆発しなければならない。そのうちに肩のところがメリメリいって来た。 ....
巌流島」より 著者:直木三十五
に怒り、真剣勝負をしようという。宗矩拒んだが聞入れないから真剣で立迎うと、浪人は血煙立って倒されてしまった。宗矩悠々と、その大名の前へきて、 「御覧なされ、勝負....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
ものであった。 それが稍《やや》進んで、 「左の肩から袈裟懸けに斬り下げれば、血煙立てて打倒れた」 といった文章にまで変化して来た。以下、二つ三つ例をとって....
映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
や享楽の領域を飛び出してしまう恐れがあるのではないかと思われる。 十三血煙天明陣 この映画は途中から見た。ずいぶん退屈な映画であった。人間が人間を追....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
吹き出し、飛沫のように散った先が、煙りのように茫と霞み、月の光を蔽うたので、月が血煙りに暈《ぼか》されて、一瞬間赤く色を変え、まるで巨大な酸漿《ほおずき》が、空....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
足をなぐように、腰をついて倒れました。」 天地震動、瓦落ち、石崩れ、壁落つる、血煙の裡に、一樹が我に返った時は、もう屋根の中へ屋根がめり込んだ、目の下に、その....
道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
へ追いかけて行く、ここから見ていると山中の木々が、泣きよばって逃げまどいながら、血煙の中に仆れるようだ。(僧徒らを顧みあららかに)だがみんなどうしようというのだ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
うちにしまい込んでいたが、今やそれを取り出してながめていた。そして、自分の胸から血煙を立てる短刀を引きぬきながらその上におのれの製作銘を認むる刀剣師のような一種....
死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
ルイ・カミュという放火犯人の死刑執行のすぐ後に、仮面行列の一群がやってきて、まだ血煙を立てている断頭台のまわりで踊ったのである。実例を示すがいい。謝肉祭最終日は....
三甚内」より 著者:国枝史郎
る。逃がしもあえず踏み込んだが同時に左手が小刀へ掛かると掬い切りに胴へはいった。血煙り立てて斃れたか! 非ず、そこに横たわっていた老人の死骸へ躓いて頬冠りの男は....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
盗賊とは?」 と云い云い、頼母は、油断なく四方へ眼を配った。 納屋の血煙り 「吐かすな!」と、首根っ子に瘤のある乾児が叫んだ。「白々しい三ピン! 何....
剣侠」より 著者:国枝史郎
さながら怒濤の寄せるが如く、刀を返しての大下手切りだ――ッ! 「ワッ」 悲鳴!血煙血煙! いやその間に、一髪の間に――大下手切りの行なわれる、前一髪の....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
て立っていた敵が、ヨロヨロとよろめいて前へ出た。 「くたばれ!」一刀! ドーッと血煙り! 「いざお粂殿!」 「はい紋也様!」 火元の笹家が燃え尽くして、この時....
南国太平記」より 著者:直木三十五
構えていた一人が、閃電《せんでん》の如く――ぱあっ、と鈍い音と共に、つつと上った血煙―― 「うわっ」 と、遠巻にしていた旅人、駕屋が、自分が斬られたように叫ん....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
いその辺から上がったでがして……」 とすれば、左前頭部に一弾を受けて、ジーナが血煙立てて倒れたのも、またこの辺であろう。万籟闃として声を呑む、無人の地帯にただ....