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血球
「血球〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
血球の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
そのくさい空気に、吉弥の姿が時を得顔に浮んで来る。そのなよなよした姿のほほえみが
血球となって、僕の血管を循環するのか、僕は筋肉がゆるんで、がッかり疲労し、手も不....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
にとおらなくなることから始まって変になり、医師にかかった。医師がしらべてみると白
血球が十分の一位に減り、赤
血球は三分の二に減じていた。そのうちに毛髪がぬけ始め、....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
、大きな音さえ立てぬように努力した。 親爺の皮膚は、薄黒く、また黄色ッぽく、白
血球は、薬のために抵抗力を失って、まるで棺桶に半脚突ッこんだ病人のように気息|奄....
「愚人の毒」より 著者:小酒井不木
をしてもらったのであります。 すると意外にも、片田博士は死体の血液検査の結果、
血球の中にマラリアの原虫を発見なさったのであります」 3 検事は....
「自画像」より 著者:寺田寅彦
独立な自分というものは微塵に崩壊してしまって、ただ無数の過去の精霊が五体の細胞と
血球の中にうごめいているという事になりそうであった。 この第三号の自画像はまず....
「わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
ここをやると眠くなる、と、頭のテッペンや頸筋へも温灸をやった。 「これをやると赤
血球白
血球一万ふえる。何よりホルモンが貴重な薬を通じて移るから、これをやると、女....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
く研究せられて、その第一の権威者なのである。人間の血液が、そのうちに含まれている
血球と血清の性質によって、A、B、O、ABの四型に分類されることは、最早動かすべ....
「紅色ダイヤ」より 著者:小酒井不木
構造を尋ねてみなさい、その場で巧みな図を描いて説明してくれます。また試みに象の赤
血球の大きさは? と聞いてみなさい。言下に九・四ミクロンと答えます。俊夫君の作っ....
「髭の謎」より 著者:小酒井不木
間の血だと分かればよい」 血痕が人間の血であるか否かを検べるには、血痕の中の赤
血球の形を検べても分かりますが、それよりも確かな方法は、血痕を食塩水にとかしてそ....
「神経」より 著者:織田作之助
、四五日たったある朝の新聞を見ると、ズルチンや紫蘇糖は劇薬がはいっているので、赤
血球を破壊し、脳に悪影響がある、闇市場で売っている甘い物には注意せよという大阪府....
「誤った鑑定」より 著者:小酒井不木
うですか、いや却ってその方がむしろ科学的鑑別法に近いじゃありませんか、現今では、
血球の凝集現象の有無から判断するのですもの」こう言って氏は更に雑誌を取り上げて上....
「新案探偵法」より 著者:小酒井不木
研究題目を選ぶかを例をもって説明しますならば、彼は嘗て、人間の身体を流れて居る赤
血球の目方をはかることを企てました。しかも、一立方ミリメートルの中に約五百万もあ....
「エキゾチックな港街」より 著者:小野佐世男
うに色々大空にそびえ、あちらの岡、こちらの山肌とまるでグリーンに白、赤い屋根、白
血球と赤
血球が群り集ったような異国風景、星条旗がへんぽんとひるがえっている。地球....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ある限り、その中に在ってその発展の方向を示し、これを浄化推進して行く羅針盤兼、白
血球であります。 白
血球というものは、悪い黴菌が潜入するとき血液内に待受けてい....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
。皮下に注射された香油のようなものである。われわれの思想の血液はベートーヴェン的
血球から流れ出る河である。 *原注――ヴァルター・エンゲルスマン氏の透徹せる論文....