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血筋
「血筋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
血筋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
、
「帳場《ちょうば》さんにも川森から話《はな》いたはずじゃがの。主《ぬし》がの
血筋を岩田が跡に入れてもらいたいいうてな」
また彼れの方を向いて、
「そうじゃ....
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
上っては、また、発足点へ戻ってこれを繰返すという話を思い出した。私は 「やっぱり
血筋ですかね。それとも人間はそんなものでしょうか」 と、言った。 汽車の窓か....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
人達は専ら評判していたそうですが、どんなものですかね。何かそういう気ちがいじみた
血筋を引いているのか、それともふだんから熊や狼を相手にしているので、自然にそんな....
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
― ここで思う。その児、その孫、二代三代に到って、次第おくり、追続ぎに、おなじ
血筋ながら、いつか、黄色な花、白い花、雪などに対する、親雀の申しふくめが消えるの....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
ひと口に云うとから駄目なのです。人を扱いつけてる職業ですから私にはすぐ判ります。
血筋というものは争われません。何代か前からきっと立派な血が流れて来ていて、それが....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
放って心を相手に浸み通らせようとする。とかくに人に対して中庸を得てないわたくしの
血筋の性格である。生憎とそれをわたくしも持ち伝えてその一方をここにも現すのかと思....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
やしみ嫌い、世にきこえたる殿上人か弓取りならでは、夫に持たぬと誇らるるも、母御の
血筋をつたえしため、血は争われぬものでござりまするな。 夜叉王 じゃによって、あ....
「露肆」より 著者:泉鏡花
用に引握って、裸体の婦の胴中を切放して燻したような、赤肉と黒の皮と、ずたずたに、
血筋を縢った中に、骨の薄く見える、やがて一抱もあろう……頭と尾ごと、丸漬にした膃....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
いります。ただ人並みすぐれて情義深いことは、お両方に共通の美点で、矢張り御姉妹の
血筋は争われないように見受けられます……。 あれ、又しても話が側路へそれて先走....
「経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
、井戸屋の家はあの通り立派に続いているけれども、代々の相続人はみな他人で、おなじ
血筋が二代続いていないのです。」 「そんなら身内から養子を貰えばいいじゃありませ....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
の家には昔から悪い病のあったという事を聞きません。あの家に限らず羽田には、そんな
血筋は無い様で……私だッて大丈夫で」 「分った分った、それならもう心配する事は無....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
から相場は極っているのだから。 いや、これが事実なら確かに慶事で、正しく殿の御
血筋。若君一人儲かったのだけれど、今は御正腹に、綱政、政言、輝録の三|公達さえあ....
「あのころ」より 著者:上村松園
祖父 祖父は、上村貞八といって、天保の乱を起こした大阪の町奉行大塩平八郎の
血筋をひいたものであると伝えられています。 その当時はお上のせんぎがきびしかっ....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
た。 早く死んだ青年の父は、天才の素質を帯びている不遇な文人画家であった。その
血筋は息子の青年に伝えられた。 「僕にはこれで高邁な美を望む性格も、それを執拗に....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
化粧の名残 二十四 「とうとうお前、旗本の遊女が惚れた男の
血筋を、一人紅梅屋敷へ引込んだ、同一理窟で、お若さんが、さ、さ、先刻取り上げられ....