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衆僧
「衆僧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
衆僧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
のか。千枝太郎は逢う人ごとに訊いてみたが、誰にも確かなことは判らなかった。しかし
衆僧をあつめて読経の最中に、大導師の阿闍梨がなにを見たのか、急に顔の色を変えて額....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ていないことであった。やがて日が暮れかかると、僧はまた言った。 「お聴きなされ、
衆僧がこれから梵音を唱え始めます」 石は池のほとりに立って耳をかたむけていると....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
て数箇条の定め書と思いの外、 処分可レ依二腕力一 の六字を見るのみであった。
衆僧これには大いに閉口し、まさかに掴《つか》み合いをする訳にも往かぬと、互に円い....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
(『淵鑑類函』四三七)。『高僧伝』三に、〈迦施《かし》国白耳竜あり、毎《つね》に
衆僧と約し、国内豊熟せしむ、皆信効あり、沙門ために竜舎を起す、並びに福食を設け、....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
て、かれらと共に供養の式を営み、あわせて法談を試むることになった。法談が終って、
衆僧がみな午飯を食いはじめると、たちまちに女真の兵がにわかに押し寄せて来たという....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
女は言いさして泣き入った。人びとは哀れにも思い、また不思議にも思って、早速に
衆僧をまねいて仏事を営み、かの丹袴を火に焚いてしまうと、その後はなんの怪しいこと....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ばらもん》師質が子の有無を問うと六師はなしと答え、仏はあるべしという、喜んで仏と
衆僧を供養す。それから帰る途上仏ある沢辺に休むと猴が蜜を奉り、喜んで起《た》って....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
児あり、仏に出家を乞うて許され、すなわち無漏の羅漢となる、祇陀《ぎだ》太子、仏と
衆僧を請じてこれら乞食上りの比丘を請せず、仏乞食上りの輩に向い太子汝らを請せず、....
「連環記」より 著者:幸田露伴
ことである。何故に泣いたか、何故に打ったか、それは二人のみが知ったことで、同会の
衆僧も知らず、後の我等も知らぬとして宜いことだろう。 寂心が出家した後を続往生....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
に静々と柳橋から蔵前通りへと練り歩かれた。 それをまた迎える本堂は花を降らし、
衆僧は棺をめぐって和讃《わさん》の合唱と香の煙りとで人を窒息させた。しかもまた堂....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
きなかったとのことである。いつもは晩の勤行の後、安らかな眠りにはいる前に、院内の
衆僧が長老の庵室へ参集して、各自今日一日のうちに犯した罪や、罪深い妄想《もうそう....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
法師達『何を小癪な』 (源右衛門と法師達と睨み合って詰め寄る。朝の勤行を終え、
衆僧を従えて門内を通りかかった円命阿闍梨、立出る。) 阿闍梨『これ待て、一同』 ....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
貞云、名所図絵に俗とあるは古い式で、後には僧を以て之に代へたものか)を座せしめ、
衆僧も暗中に居て、代る/\陀羅尼や神呪を大声に唱へて、彼の僧を一時祈り殺す。こゝ....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
行燈の油を取りに行く僧も、薬石と名づけられる夕飯を取り囲んで箸を上げ下げしている
衆僧も、饑え渇ける異形のものとしか見えなかった。彼は独居の部屋に閉じ籠り、頭を抱....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
曲翠 と言ったような例もあった。是は旅に出て活計を立てるかわりに、農の片手間に
衆僧となって出るのであったが、それでも親子ともに口やかましくて、ただの百姓には憚....