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「衆望〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

衆望の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
城して居住し、宮廷に近づき畿内の諸大名と昵懇になり、政治に力を注いだから、天下の衆望は自ら一身に集って来た。柴田を初めとした諸将の代官なぞ、京都に来ているが、有....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
住するより三年前の出来事である。 新王タマセセに対する島民の反感は烈しかった。衆望はマターファに集まっていた。一揆《いっき》が相継いで起り、マターファは自分の....
「宵（一幕）」より 著者:宮本百合子
けれども、母の身となりましては、せめてこうなります前、一度でも、斯界の泰斗として衆望を聚《あつ》められる先生の霊腕に接し得なかったことのみが、かえすがえすも、心....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
ならないまでに、余儀なくされている。しかし、その人間どもの中で、少し硬骨でそして衆望のあるのが出ると、すぐにそれをパリへ留学させる。そして毎月幾分の金をやってど....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
イルの勇敢と機敏と熟練と、そして危険さこそは、闘牛のなかの見どころである。声援と衆望のうちにおのおの牛へ接近して、或る者は牛の鼻さきの砂に跪まずき、または側面か....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ないという風で、議場が度々騒いだ。そこへ私が巧く投じて双方を緩解したので、意外に衆望が私に帰して、二度目の議長選挙には私が議長となった。なお次の改選にも当選した....
「源氏物語」より 著者:紫式部
。源氏を後援者にしておいでになる方という幸福のほかにも、御人格の優しさと高潔さが衆望を得ておいでになることがすばらしいお后《きさき》様であった。この四つに分かれ....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
云わねばならぬのは、およそ人として順境に生きることの難しさである。金が出来たので衆望もないものが、議員候補に乗出したり、あるいは妾等を蓄えて家庭に風波を起すもあ....
「双面獣」より 著者:牧逸馬
―」 やっとペイルソルプが、口を切った。相手は大工ではあるが、聞えた敬神家で、衆望を集めている教会の長老である。一青年の愚にも付かない夢に関連して、滅多な事は....
「文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
『拾※算法』を公刊したこともあり、会田は関流の学閥に敵意をはさんでこれと争いつつ衆望を一身に集めることができて、その新流派ははなはだ栄えたばかりでなく、これから....
「三国志」より 著者:吉川英治
盟ここになる。誓って、漢室の不幸をかえし、天下億民の塗炭を救わん。――不肖袁紹、衆望に推されて、指揮の大任をうく。皇天后土、祖宗の明霊よ、仰ぎねがわくば、これを....
「三国志」より 著者:吉川英治
天下は治まらない。わが家は、四世三公を経、百姓に帰服され、予が代にいたって、今や衆望沸き、力備わり、天応命順の理に促され、今日、九五の位に即くこととなった。爾ら....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
き上げよ」 と、日を切っての急工事なのだった。 またそれの奉行役には、村人に衆望のある松尾｜刑部と爺の恩智左近を振りあててある。 土木の工は、武略だけでも....
「大谷刑部」より 著者:吉川英治
には――とひそかに思い、すすんで刎頸の交わりを求めて行った。三成はまた、自己に、衆望の足りないことを知っていたので、刑部の世話といえば、誰よりも、彼が先にして来....
「建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
し戦に勝っても、それが君主みずからの力でなくして将帥の力であったような場合には、衆望がその将帥に帰して、終にはそれが君主の地位に上ることもありがちである。要する....