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衆評
「衆評〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
衆評の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
。西山が星野を推賞した、その矛《ほこ》を逆まにしてガンベは切りこんできた。星野が
衆評などをまったく眼中におかないで、いきなり物の中心を見徹していくその心の腕の冴....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
には、応挙鶏を額に画いて祇園神社に掲げ、毎《つね》に窃《ひそ》かに詣《もう》でて
衆評を聞くと、画は巧いがまだ足りぬ処ありと呟《つぶや》いて去る者あり。走り付いて....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
いた奴はどういう狡智悪計にたけているか知れない。 近郷近在のアンニャのうちで、
衆評一致した豪の者は、草相撲の横綱鬼光、これは強い。六尺三寸、三十八貫、江戸の大....
「政治の論理と人間の論理」より 著者:三木清
鞏固《きょうこ》さを示しているといい得る。スターリンが徹底的な現実家であることは
衆評の一致するところである。彼は決して夢想や空想によってこの大弾圧を行なったので....
「香熊」より 著者:佐藤垢石
牛肉の煮込みであると言われても、ははあそうですかと答えるほかに言葉がない。という
衆評となった。 次に卓上に現われたのが、献立表に単に「熊肉」と書いてある料理だ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
聞けば、この人は、涙もろい、気のよわい、情けの半面すら持っている。 今までは、
衆評にまき込まれて、自分も武蔵という人を考え違いしていた。――どこにこの人を、悪....
「三国志」より 著者:吉川英治
、呉の国元へ帰り、周瑜の瘡が完全に癒ってから出直そうという意見を出したが、諸将の
衆評はまだそれに一致を見なかった。 かかる間に、城兵は、いよいよ足もとを見すか....
「三国志」より 著者:吉川英治
を開けば、声は章をなし、咳唾は珠を成すなどと、みな云っています。恐れながら、その
衆評はみな暗に兄君たるあなたの才徳を晦うするものではありませんか」 「でも、ぜひ....
「三国志」より 著者:吉川英治
に、善処して、過らなかった。彼はまず尚書令となって、国事一切の処理にあたったが、
衆評は、彼に対して、 「あの人は平凡だが、平凡を平凡として、威張らず衒わず、挙止....
「世間師」より 著者:小栗風葉
己の気の利かねえことあ考えねえで、女を怨むッて法があるものか」というのが一致した
衆評であった。 私は始終を見ていて異様に感じた。 女房を奪われながらも、万年....