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「行儀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

行儀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
あって、たれがしたいたずらか、その中に五つ六《む》つ、泥《どろ》だらけの石ころが行儀よく積んである。しかも、そのまん中に、花も葉もひからびた、合歓《ねむ》を一枝....
」より 著者:芥川竜之介
、食事をする時にも、暇さえあれば手を出して、そっと鼻の先にさわって見た。が、鼻は行儀《ぎょうぎ》よく唇の上に納まっているだけで、格別それより下へぶら下って来る景....
魔術」より 著者:芥川竜之介
られて見ていましたが、書物はうす暗いランプの光の中に何冊も自由に飛び廻って、一々行儀よくテエブルの上へピラミッド形に積み上りました。しかも残らずこちらへ移ってし....
水の三日」より 著者:芥川竜之介
さに截《き》っている。それを、茶の小倉の袴《はかま》が、せっせと折目をつけては、行儀よく積み上げている。向こうのすみでは、原君や小野君が机の上に塩せんべいの袋を....
路上」より 著者:芥川竜之介
」 「まだ始りませんの。来月の五日からですって。」 俊助は次第に二人の間の他人行儀《たにんぎょうぎ》が、氷のように溶けて来るのを感じた。と、広告屋の真紅《しん....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
っちへはいって来そうな気がしないでもない。あるいは白いテエブル・クロオスの上に、行儀よく並んでいる皿やコップが、汽車の進行する方向へ、一時に辷り出しそうな心もち....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
カ伯爵夫人に「この手紙も原稿料に換算すれば、何フランを越えている」と書いている。行儀 昔わたしの家に出入りした男まさりの女髪結は娘を一人持っていた。わたしは....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
近所へ挙げて見ると、この電車にもまた不思議があった。――と云うのは、天井の両側に行儀よく並んでいる吊皮《つりかわ》が、電車の動揺するのにつれて、皆|振子《ふりこ....
或る女」より 著者:有島武郎
だかおっしゃってくださいまし、ね、さ。なんでしょうねえ。伺いたい事ね。そんな他人行儀は……あ、あ、痛い、おゝ痛い……ちょっとここのところを押えてくださいまし。…....
或る女」より 著者:有島武郎
いたてからつけつけいうのもなんだけれども、なんですねえそのおじぎのしかたは、他人行儀らしい。もっと打ち解けてくれたっていいじゃないの」 というと愛子は当惑した....
」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
落ちている窓の外を見ているのだ。 母は娘の顔を見て、「レリヤや。何だってそんな行儀の悪い腰の掛けようをして居るのだえ。そうさね。クサカは置いて行くより外あるま....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
わらわせる。 珍妙ふしぎ、お目にかけたい。 カルタの殿方、ずらりとならんで、 お行儀のいい、ハートのご婦人。 そちらに黒いは、クラブにスペード ――ひと目にずん....
野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
かのほうへとんでくるところをエリーザはみました。一羽また一羽と、あとからあとから行儀よくつづいてくるのでそれはただひとすじながくしろい帯をひいてとるようにみえま....
醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
たと見えて、嘴を磨りつけながら、そして、 「さあみんな、脚に気をつけて。それで、行儀正しくやるんだよ。ほら、あっちに見える年とった家鴨さんに上手にお辞儀おし。あ....
罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
われて、これを見詰めているのが、何とも言えぬ苦しさであった。次の刹那には、足取り行儀好く、巡査が二人広間に這入って来て、それが戸の、左右に番人のように立ち留まっ....