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行客
「行客〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
行客の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
は当面に躍《おど》り出す。石山、松山、雑木山《ぞうきやま》と数うる遑《いとま》を
行客《こうかく》に許さざる疾《と》き流れは、船を駆《か》ってまた奔湍《ほんたん》....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
あり。 過般来船内にチブス患者発生したるため、横浜に停船を命ぜられおりし沙市
行客船コロラド丸は一昨十二日解禁されたるを以て今十四日午後六時出帆、定期航路に就....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
覚《ぎざんこうかく》』七、太郎次てふ大力の男が鬼面を冒《かぶ》り、鳥羽の作り道で
行客を脅かし追剥《おいはぎ》するを、松重岩之丞が斫《き》り露《あら》わす条、『石....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
あった。突然、空襲警報がなり、道の防空壕に私と彼女は、警防団の人達の命令で他の通
行客と押づめになりながらいそいではいった。私は彼女の手と握り合っていた。彼女の呼....
「インテリの感傷」より 著者:坂口安吾
とチャチなお題目や空念仏を唱えるよりも、ホテルをつくり、道路を良くし、外国から旅
行客をつれこむ方が、どれぐらい実質的であるか分らない。その方が、はるかに日本の生....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
のした外地の安宿そのまま的の存在がいつまでもこの町にあるということは、物好きな旅
行客には有難いことなんだが、復活しませんかね。 長崎の市街は意外にもエキゾチッ....
「P丘の殺人事件」より 著者:松本泰
間旅行をするという置手紙を残して再び家を出た。彼は小型の手提鞄をもっただけで、旅
行客がたった今、倫敦へ着いた計りという様子で自動車をパーク旅館へ疾走らせた。彼は....