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「街角〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

街角の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
冬の日」より 著者:梶井基次郎
ながら高価な仏蘭西香料を買ったりするのだった。またときには露店が店を畳む時刻まで街角のレストランに腰をかけていた。ストーヴに暖められ、ピアノトリオに浮き立って、....
檸檬」より 著者:梶井基次郎
したわけかその店頭の周囲だけが妙に暗いのだ。もともと片方は暗い二条通に接している街角になっているので、暗いのは当然であったが、その隣家が寺町通にある家にもかかわ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
続け、旋盤が叫喚に似た音をたてて同じ形の軍器部分品を削りあげて行った。 東京の街角には、たった一日の間に、千|本針の腹巻を通行の女人達に求める出征兵士の家族が....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
ーン。 それにつづいて、爆裂しそこなったような、やや調子はずれの爆音が、向うの街角にした。なんだか、ばかに白い煙のようなものがモヤモヤと立ち昇ったようであった....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
と同じ風景だ。その間を非番の各国人が、酒に酔って、ふらふら歩いている。 一つの街角のようなところで、張は階下につづく階段を指さした。そして先に立ってことことと....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
と番頭の二人の世界だった。手車を曳いて二人は顧客廻りに出るのだが、芝居裏のとある街角の電柱で手車はいつも一人待たされていた。巡査は時々この車は一体誰のものかとい....
巴里の秋」より 著者:岡本かの子
のを胸に当てたアイスクリーム屋のイタリー人が、いつか焼栗売りに変っている。とある街角などでばたばたと火を煽ぎながら、 ――は、いらはい、いらはい、早いこと! ....
伯林の降誕祭」より 著者:岡本かの子
装飾文字が太く賑やかに刷られて居るのも、他の国のとは自然違う感じです。 道端、街角、寸隙の空地、あらゆる所に樅の小林が樹ちます。ベルリン郊外の森林から伐り出し....
貞操問答」より 著者:菊池寛
云うと、美和子はエレクトロラにかけ寄って、コンチタのレコードを、アンコールした。街角に、美沢に取りのこされた新子は、ぼんやりしている間に、 「ハイ・ヨウ!」と、....
」より 著者:織田作之助
をまき散らすからだ。時には手帛を赤く染め、またはげしい息切れが来て真青な顔で暗い街角にしゃがんだまま身動きもしない。なにか動物的な感覚になって汚いゴミ箱によりか....
大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
煙草は依然梅田新道にその涼しい顔をそろへてをり、昨日もまた今日もあの路地を、この街角で演じられた検挙の乱闘を怖れる気色もなく、ピースやコロナが飛ぶやうに売れて行....
死の接吻」より 著者:小酒井不木
みになって立ちどまり苦痛の表情をしたので、静也は、京助にすすめて、其処に立たせ、街角へ走ってタクシーをよび、京助を家に帰らせたのである。 京助と別れて下宿に戻....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
る。) 六日、また快晴。早朝、歩を市街に散ずるに、救世軍の一行(みな婦人)、各街角に銭函を携えて佇立し、来往の人に一ペンスずつ恵与を請う。懐中の銅貨たちまち空....
透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
とにします」 博士が警察署をでると、外には夕闇がせまり、夜になろうとしていた。街角には警備のひとが立ち、三人四人と隊を組んだ見張りの者が、町の通りをあるきまわ....
金山揷話」より 著者:大鹿卓
とになり、差支えのある茂木を残して、私達四人は自動車へ乗り込んだ。途中、車がある街角を曲る折だった。 「この宿屋だよ。例の、おやじが梯子段からころげ落ちたという....