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街鉄
「街鉄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
街鉄の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
かない、東京で清とうちを持つんだと云った。 その後ある人の周旋《しゅうせん》で
街鉄《がいてつ》の技手になった。月給は二十五円で、家賃は六円だ。清は玄関《げんか....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
。
「今日は諸君からひやかされに来たようなものだ。なんぼ田舎者だって――これでも
街鉄《がいてつ》を六十株持ってるよ」
「そりゃ馬鹿に出来ないな。僕は八百八十八株....
「並木」より 著者:島崎藤村
谷《ひびや》公園を散歩しながら久し振でゆっくり話そう、ということに定《き》めて、
街鉄《がいてつ》の電車で市区改正中の町々を通り過ぎた。日比谷へ行くことは原にとっ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
そこの停留所に車を留めた。 御嶽山を少し進んだ一ツ橋|通を右に見る辺りで、この
街鉄は、これから御承知のごとく東明館前を通って両国へ行くのである。 「少々お待ち....
「惜別」より 著者:太宰治
、すし、野猪、鹿の肉、牛なべ、牛乳屋、コーヒー屋、東京にあって仙台に無いものは市
街鉄道くらいのもので、大きい勧工場もあれば、パン屋あり、洋菓子屋あり、洋品店、楽....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いた。日曜服をつけた労働者らが退屈な様子で歩き回っていた。町|角《かど》には、市
街鉄道の昇降場の近くに、警官が一団となって姿を潜ましていた。リュクサンブールの鉄....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
不快を含んで帰って来たらしい。 この間の工学士というのは品川に住んでいた東京市
街鉄道会社の技師を勤めている蘆鉦次郎という男で、三十二年の卒業生であるそうだ、宮....
「墓」より 著者:正岡子規
。みイちゃんは婚礼したかどうかしらッ。市区改正はどれだけ捗取《はかど》ったか、市
街鉄道は架空蓄電式になったか、それとも空気|圧搾《あっさく》式になったかしらッ。....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
人一人のわがままを通すような根性ではどうして共公の事業を遂げる事が出来ようか。市
街鉄道の大騒動なんぞはその好的例でないか。人の家庭に共同心が充実するようにならな....