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衝
「衝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
衝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
が、汗にまじって、むんと鼻をつく。――次郎は、身のうちがむずがゆいほど、はげしい
衝動を感じて、思わず顔をわきへむけた。
「わたしね、あいつにすっかり、話してしま....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
りで始めてあの女と向い合った時、思わず視線をそらさずにはいられなかったほど、強い
衝動を感じたのを未《いまだ》にはっきり覚えている。……
では、比較的そう云う未....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
に歯をむき出しながら、猛然として日本騎兵のいる方へ殺到した。すると敵も彼等と同じ
衝動に支配されていたのであろう。一瞬の後には、やはり歯をむき出した、彼等の顔を鏡....
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
くなる。皿の破《わ》れる音、椅子の倒れる音、それから、波の船腹へぶつかる音――、
衝突だ。
衝突だ。それとも海底噴火山の爆発かな。
気がついて見ると、僕は、書斎の....
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
た。
舞台と云うのは、高さ三尺ばかり、幅二間ばかりの金箔《きんぱく》を押した歩
衝《ついたて》である。Kの説によると、これを「手摺《てす》り」と称するので、いつ....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
か動揺に似たものを感じた。同時にまたほとんど体中《からだじゅう》にお時儀をしたい
衝動を感じた。けれどもそれは懸け値なしに、一瞬の間《あいだ》の出来事だった。お嬢....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
はさすがな間喜兵衛も、よくよく可笑《おか》しかったものと見えて、傍《かたわら》の
衝立《ついたて》の方を向きながら、苦しそうな顔をして笑をこらえていた。
「伝右衛....
「路上」より 著者:芥川竜之介
につままれたような気がして、茫然とその後を見送るよりほかはなかった。
が、この
衝動《ショック》から恢復した時、俊助の心は何よりも、その手巾《ハンケチ》の閃きに....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
た。その暇に相手の若者は、奮然と身を躍らせると、――もう火の移った簾《すだれ》を
衝《つ》いて、片手に剣《つるぎ》を提《ひっさ》げながら、静な外の春の月夜へ、一目....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
ら、今でも不思議な気がするくらい、ありとあらゆる罵詈讒謗《ばりざんぼう》が、口を
衝《つ》いて溢《あふ》れて来た。もっともおれの使ったのは、京童《きょうわらべ》の....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
の光景を一瞥すると同時に、私自身にもわからない叫び声が、自《おのずか》ら私の唇を
衝《つ》いて出たような記憶がございます。また、その叫び声につれて、二人の幻影が同....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
しましたら――」と、術なさそうに云うのです。これには新蔵も二度|吐胸《とむね》を
衝いて、折角のつけ元気さえ、全く沮喪《そそう》せずにはいられませんでした。明後日....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
た。 私は毎日顔を剃りながら我とわが咽喉をかき切ってしまおうという聞分けのない
衝動を感じた。頬にシャボンの泡のついた、見あきた自分の顔が鏡に映っているのを見て....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ビーは塩化窒素の研究中であったが、これは破裂し易い物で、その為め目に負傷をして※
衝を起したことがある。自分で手紙が書けないので、ファラデーを書記に頼んだことがあ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
場の首切りがあり、ストライキとなった。私は応援に行き、デモに加わったが、警官隊と
衝突、治安警察法違反と公務執行妨害罪で検束され、栃木の女囚監獄の未決に入れられた....