衡器[語句情報] »
衡器
「衡器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
衡器の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
は、おおかた船客の寝しずまった夜の寂寞《せきばく》の中にきわ立って響いた。自動平
衡器の中にともされた蝋燭《ろうそく》は壁板に奇怪な角度を取って、ゆるぎもせずにぼ....
「海底都市」より 著者:海野十三
するのは男の声だ。この男女二人の声に、僕はいささか聞きおぼえがあった。 平
衡器官《へいこうきかん》 クラゲ座の中の、僕の座席のうしろで、喜歌劇見物はそっ....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
が、まず大体の動向を決定してしまったというわけで、向うさんのいう条件をいちいち、
衡器に掛けて決定したわけではない。僕の気の短いことは誰でも知っている。その代り諦....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
も安心な顔をしている親たちが多いから不思議さ。その癖目白の摺餌《すりえ》を一々|
衡器《はかり》にかける人はあるけれども小児《こども》の食物に注意する人が寡《すく....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
ば、そうほうの荷が平均しなくとも、そのままになって行くことができる。その点がまた
衡器の天秤とよく似ていたのである。 このいわゆる天秤棒のことを、長崎地方ではま....