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表面化
「表面化〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
表面化の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「読書法」より 著者:戸坂潤
証法に対する一種のスコラ的批判が存するようだ(一般的なスコラ主義はAになると更に
表面化している)。その結果、読者はC氏が自然弁証法を少し儀礼的に、義務的に、取り....
「死までを語る」より 著者:直木三十五
、独身者の校長と、私の同僚とが、ライバルになったのである。 両者の睨み合いが、
表面化してくると共に、そのとばっちりが私の方へ、時々くるようになった。 (何故だ....
「日常身辺の物理的諸問題」より 著者:寺田寅彦
でぬれているだけでそれで充分であるかどうかということである。 近年のいわゆる「
表面化学」の発達によって次第に明らかになって来たとおり、固体ことにガラスや陶器な....
「今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
ー事件)におけるファシストの狂暴を契機として、フランス思想界に、左右の対立が歴然
表面化した時であった。反ファシズム団体が政治的に結合したばかりでなく、文化を擁護....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
のは、現象の背後や裏面を正面から問題にするということがそこでは無意味なのである。
表面化すということが現象するということに他ならない。そうだとすれば、例えば事物の....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
されて来る。かくて階級対立と階級対立の意識――即ち又階級意識の対立――とが、益々
表面化して来得るわけである。無産者大衆の政党の如きはここに初めて成立することが出....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
に於ける封建性の問題であって、所謂「講座派」と所謂「労農派」とが、その対立を益々
表面化して来た。当の問題に直接結合しているのである。今日の日本ファシズムの根柢的....
「瘤」より 著者:犬田卯
この瘤村長は通学児童の筆墨代をせしめたのである。)これにつづいて学校新築の問題が
表面化した。増築案は前村長時代から持ち越されていたものだが、それさえ行き悩みつつ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
に諸君の諒解された通りである。保元平治の乱や清盛の独裁政治というようなものは実は
表面化した一部のあらわれに過ぎないのであって、あの四百年に垂んとする平穏な平安時....
「三国志」より 著者:吉川英治
業をしましょう。本来、無情は曹操の好んですることではないのですが、ああいう問題が
表面化しては、捨ておくわけには参らないではありませんか」 曹操は、一日、朝へ出....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
変の起る可能性は二つある。 一は北条氏自体がいなみなく内にもっている自解素因の
表面化であり、二には、各地の宮方が、ようやく腰をあげて、呼応の旗を上げはじめるに....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
盛事であった。 尊氏と直義との和解を、ひろく世間に知らせる意味と、大きな亀裂を
表面化した武士どもの心を溶け合せようという目的もこれにはあった。 順序としてい....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
、藤原|信頼や惟方等の、反信西派の一群が、清盛の熊野参詣の留守に乗じ、その陰謀を
表面化しました。歳末十二月四日の夜からです。 首謀者の藤原信頼とは何者でしょう....
「べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
内が過ぎると、閣老や世間のあいだに醸されていた「赤穂浪人御処置」の問題は、俄然、
表面化してきた。世人は、その論議に熱した。 評定所の十四人衆から、閣老へさし出....
「挙国一致体制と国民生活」より 著者:戸坂潤
臨時増税の意図が、公債発行額を出来るだけ少なくすることによって物価騰貴の現象を
表面化さないようにする点にあるのは、云うまでもないが、事変費の追加予算は第一号第....