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「表題〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

表題の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
頭に、近藤のロップス論とか、花房《はなぶさ》のアナクレオンの飜訳とか、いろいろな表題が行列していた。俊助ははなはだ同情のない眼で、しばらくそれらの表題を見廻して....
片信」より 著者:有島武郎
れについて何か書いてみようとすると、僕のいわんとするところは案外少ない。もっとも表題が「階級芸術の問題」というので、あながち僕を教えようとする目的からのみ書かれ....
階段」より 著者:海野十三
入った僕は、大抵、螺旋階段をのぼりきって、三階の書棚の前に立ち、並んでいる雑誌の表題や年号を幾度となくよみかえしたり、その書棚の或る一つに雑然と積みかさねられて....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
、矢印が書いてある。矢印の示すところには赤鉛筆で、傍線のついている記事があった。表題は、「無線と雑音の研究」とあり、「大磯HS生」という人が書いているのだった。....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
吸血鬼現る? ――日比谷公園の怪屍体――」 とデカデカに初号活字をつかった表題で、昨夕の怪事件を報道しているところを見ても、敏感な新聞記者たちは早くもこれ....
蠅男」より 著者:海野十三
て廻った。 そのうちに彼は甚だ奇抜な一銭活動を発見した。これは「人造犬」という表題であったが、イタリヤらしい市街をしきりに猛犬が暴れまわり、市民がこれを追いか....
四次元漂流」より 著者:海野十三
パンフレットを見つけたからである。そのパンフレットの表紙には、めずらしく日本語で表題が書いてあった。それは『消身術に於ける復元の研究文献抄』と読まれた。 「ふう....
軍用鼠」より 著者:海野十三
結末がついたようであるが、まだ最も大事なことが一つ説明してなかった。それは本篇の表題であるところの「軍用鼠」のことである。 軍用鼠とは、軍用に鼠を使うことであ....
巴里祭」より 著者:岡本かの子
束ない。それほど今度の思い立ちは情緒の肌理のこまかいものだ。いまはむしろ小説なら表題を告げて置くだけの方がこの女の親しみに酬いる最も好意ある方法だ。それで新吉は....
「吶喊」原序」より 著者:井上紅梅
し、その他必要の幾人かを駆り集め、相談の後第一歩として当然雑誌を出すことにした。表題は「新しき生命」という意味を採った。われわれは当時大抵復古の傾向を帯びていた....
幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
十一にでもなるんだろう! 二つの眼玉を気味悪く光らせて……」彼はこう思いながら、表題だけ書いた原稿用紙と計算の数字を書いた原稿用紙を手荒く引張り出し、それを揉苦....
『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
て、荒唐無稽であることはいうまでもないが、科学に趣味を持つ者にとって、このような表題について想を練ることは殊の外愉快なものである。これは「子供の時間」である。が....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
究をまとめてローヤル・ソサイテーに出したのが、一八四五年十一月六日になっている。表題には、「光の磁気を帯ぶること」または「磁気指力線の照明」というような、妙な文....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
宗教的な神秘性が附与され、中の意味が判らないでも、これを読誦し、書き写し、または表題の題名を唱えるだけで現実生活上にさえ功徳があるものだと信じられて来た。ところ....
書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
物というものをありがたく思うのかというに、それは、自から別問題という気がします。表題だけを見る時、「あゝこういう本が読みたかったのだ」と、興奮に近いものを感じな....