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「衰勢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

衰勢の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
死までを語る」より 著者:直木三十五
下長で、藍と、木綿とを商にしていたらしい。幼少の時、父が死んで、その弟が、時代の衰勢と、自分の怠惰とから、すっかり、身代をつぶしてしまったらしく、後に、筆墨行商....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
な文壇を代表する『新潮』や、いわば私的な文壇の雄であった『近代生活』が、純文学の衰勢を問題にし出したのは全く、自己防衛の本能からいっても尤もである。 純文学と....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
になっても、余燼《よじん》の勢いは変るまいが、火の勢いとしては、目立たぬほどずつ衰勢に赴くのは争われません。 おお、おお、鶏《とり》が啼《な》いている、何番鶏....
瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
じせい》の変遷《へんせん》に従《したがっ》て国の盛衰《せいすい》なきを得ず。その衰勢《すいせい》に及んではとても自家の地歩を維持するに足らず、廃滅《はいめつ》の....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
もその時代の人の性となり、また挽回すべからざるに至るべし。往古、我が王朝の次第に衰勢に傾きたるも、在朝の群臣、その内行を慎まずして私徳を軽んじ、内にこれを軽んじ....
上野」より 著者:永井荷風
ナス。中略俳優沢村氏新戯場ヲ開カントシテ未ダ成ラズ。故ニ温泉場ヲ開イテ以テ仲街ノ衰勢ヲ挽回セントスル也。建築ノ風一妓楼ノ如ク、楼ニ接シテ数箇ノ小茶店アリ。各酒肴....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
ならず、その板刻|時《とき》に甚《はなはだ》粗雑となるの傾きありき。しかしてこの衰勢を挽回《ばんかい》せしめたるものは実に役者絵中興の祖と称せらるる勝川春章《か....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
有様である。 今後シナの勢力はますます衰えるだけで、決してチベットに対してその衰勢を恢復するということは出来ない。シナからどんな命令があっても、チベット政府は....