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被り物
「被り物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
被り物の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
して来ましたから、見ると大の男が乗掛って床が血みどりになって居ります。 僧「此奴
被り物を脱れ」 と被っている手拭を取ると、早四郎ではありませんで、此処の主人、....
「眼を開く」より 著者:夢野久作
がら、改めて忠平の死体を見直した。 猟師の吉兵衛老人を初め三人の男も、手に手に
被り物を取除けて、頭を垂れて合掌した。 私の背後はるかな峯の頂から、斜めに辷り....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ので、先生はそれを受取って、まだしまいまで読み切らないうちに、かれはたちまちその
被り物を取り除けると、そのひたいには大きい二本の角があらわれた。先生はおどろき叫....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
枝の交錯を洩れる陽が降って、濃い点が無数に揺れている。乳母車の主の赤ん坊は、白い
被り物の下から赤い頬をふくらせて、太短い直線的な手の運動で、非常に熱心に、自分の....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
むのである。人力にのれば膝かけとなり、百花園へ行けば座ブトンになり、馬車にのれば
被り物にもなるなどと当時も言われた程のもの。しかし明治二十年前後には一世を風靡し....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
まわるのをよいとしていたら、今ではなんとも頬がえしのつかぬことになってしまった。
被り物の作法は衰頽の一途をたどっている。折角単純な公私両|用いの服装を考え出した....