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袴下
「袴下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
袴下の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坑夫」より 著者:夏目漱石
あがき》に骨が折れる。袷《あわせ》の尻は無論|端折《はしお》ってある。その上|洋
袴下《ズボンした》さえ穿《は》いていないのだから不断なら競走でもできる。が、こう....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
になって、似指を振りだしのまゝとび出してきた。猫をつまむように、軍衣袴と、襦袢|
袴下をつまんでいた。 「何中隊のやつだッ!」扉の中から、きれるような声がひびいた....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
事|間島冬道の催した懇親会では、塩田|良三が野呂松狂言を演じ、優善が莫大小の襦袢
袴下を著て夜這の真似をしたことがある。間島は通称万次郎、尾張の藩士である。明治二....
「青年」より 著者:森鴎外
い飛白である。袴の下に巻いていた、藤紫地に赤や萌葱で摸様の出してある、友禅縮緬の
袴下の帯は、純一には見えなかった。シャツの上に襲ねた襦袢の白衿には、だいぶ膩垢が....
「東上記」より 著者:寺田寅彦
や小松まばらに山|禿たり など例の癖そろ/\出で来る。大阪にて海南学校出らしき黒
袴下り、乗客も増したり。幸いに天気あまり暑からざればさまでに苦しからず。山崎を過....
「鶏」より 著者:森鴎外
の代り戦地でも舎営をしている間は、これだけの事を廃せないのである。 石田は襦袢
袴下を着替えて又夏衣袴を着た。常の日は、寝巻に湯帷子を着るまで、このままでいる。....
「雪のシベリア」より 著者:黒島伝治
た。 老人は若者達に何か云った。すると若者達は、二人の防寒服から、軍服、襦袢、
袴下、靴、靴下までもぬがしにかかった。 ……二人は雪の中で素裸体にされて立たせ....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
う。 むかし淮陰《わいいん》の少年が韓信《かんしん》を侮《あなど》り韓信をして
袴下《こか》を匍伏《ほふく》せしめたことがある。市《まち》の人は皆|韓信《かんし....
「入営前後」より 著者:黒島伝治
、寝台札にも、私の名前がはっきり書きこまれてあった。 二年兵は、軍服と、襦袢、
袴下を出してくにから着てきた服をそれと着換えるように云った。 うるおいのない窓....