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裁判沙汰
「裁判沙汰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
裁判沙汰の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
れる。元来、この語の語源に関しては二説ある。一説によれば chicane の略で
裁判沙汰を縺《もつ》れさせる「繊巧《せんこう》な詭計《きけい》」を心得ているとい....
「倫敦消息」より 著者:夏目漱石
か、御手紙を書いてちゃんとこの通り控えをとっておくでしょう、先方でもしこの事件を
裁判沙汰にする日にはこれが証拠《しょうこ》になって差配が乱暴を働いたという種にな....
「門」より 著者:夏目漱石
「理窟《りくつ》を云えば、こっちにも云い分はあるが、云い出せば、とどのつまりは
裁判沙汰になるばかりだから、証拠《しょうこ》も何もなければ勝てる訳のものじゃなし....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
は、不義ものを成敗するはかえって名誉じゃ、とこうまで間違っては事面倒で。たって、
裁判沙汰にしないとなら、生きておらぬ。咽喉笛鉄砲じゃ、鎌腹じゃ、奈良井川の淵を知....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
三浦という老人は家主で、その時代の詞でいう大屋さんであった。江戸時代にはなにかの
裁判沙汰があれば、かならずその町内の家主が関係することになっているので、岡っ引を....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
が二件もあるし、それに控訴もあるような始末だから、何と云っても仕方がない」 又「
裁判沙汰が十有ろうが八つ有ろうが、僕の知ったことではない、相済まぬけれども是だけ....
「三面一体の生活へ」より 著者:与謝野晶子
滅してその首相たり内相たる地位から永久に失脚するか、あべこべに摘発者の三宅博士が
裁判沙汰によって公人の生活から放逐せられるかして、いずれかの一方が由々しき倫理的....
「くちなし」より 著者:宮本百合子
、愈々そのドックをやりはじめたいと、O・Tと交渉したが、某は既に没しているので、
裁判沙汰となった。書類というものはなかったから、どうも技術家の不利である。そこで....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
てるのよ……貴方は慥か四万の關善でお目に懸った橋本幸三郎さんてえお方でげしょう、
裁判沙汰になって警察へも毎度出ましたが、毎もまアお達者で」 幸「これは思い掛けな....
「詩劇「水仙と木魚」」より 著者:三好十郎
いられないと いち時は檀家の者まで騒ぎ出して えらい争いになったそうだ その後、
裁判沙汰にまでなったが ついにウヤムヤになってしまって それ以来、隣りの内と当山....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
二、三十名もありヤクを二千疋ばかり取られてしまったそうで、それが今チベット政府の
裁判沙汰になって居るという。すなわち此城はそのいわゆる遊牧民の襲撃を防ぐために備....