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「装幀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

装幀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
三氏から、推薦文を頂いたことと、松野さんが、貧弱な内容を覆うべく、あまりに豪華な装幀をもってせられたことに、感謝しておきたいと思う。 一九三五年四月 世田ヶ谷の....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
から」 そう云って洋吉氏は、主館へ向って大声で女中に命じた。 間もなく上品な装幀の日記帳が届けられた。洋吉氏は早速｜頁を捲くる。 「ええと、これは先月……こ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
その昔の読書の苦しみは身にしみて覚えている。わたしはその経験があるだけに、書物の装幀などには余り重きを置かない。なんでも廉く買えて、それを自分の手もとに置くこと....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
｜聖ガル寺発掘記」の他二冊を脇に取り除け、綸子と尚武革を斜めに貼り混ぜた美々しい装幀の一冊を突き出すと、 「紋章学※」と検事は呆れたように叫んだ。 「ウン、寺門....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
家へ帰ってくると、河田の持って来た新聞包みのパンフレットが机にのっていた。歯車の装幀のある四五十頁のものだった。 ・「工場新聞」 ・「工場細胞の任務とその活動」....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
るということを知らなかった。大判の薄藍色の表紙から、必ず古紫の糸で綴じてある本の装幀までが、彼には好ましく思われた。『静の岩屋』、『西籍概論』の筆記録から、三百....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
ては、全く気の毒なほどよく似合う背景となり、萩、桔梗、すすき、女郎花の類は怪談の装幀によろしく、その色彩もうす紫が地となっている。 『雨月物語』の中のいずれの章....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
も呼吸苦しそうに紋太夫は云うのであった。 で、十平太は書籍を出した。黒い獣皮で装幀された厚い小型の本である。 「これだよ、地理書は！ ああこれだよ！」 嬉し....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
らかずつ読んだ。たいていは少年向きの雑誌や伝記類だったが、恭一の本箱から、美しく装幀された詩集や歌集などを、ちょいちょい引きだして読むこともあった。むろんそのい....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
段に三十冊あまりならんでいたが、それらは、先生の読みふるしの本とちがって、かなり装幀がくずれており、どの頁にも色鉛筆で、線や圏点が入れてあった。――集会の折の話....
「書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
応は述べなければならないことだ。日本はその過去の本に於ては、西洋本と甚だ異る綴本装幀をもっている。巻物形式までは略同様であったが、綴本形式になってからはまるで変....
「三人の師」より 著者:上村松園
たが、そのうち笈を負うて上京し、紅葉山人などと交友し、俳画で以て名をあげた。本の装幀もうまかった。 私をスケッチしたものが今でも手許に一枚あるが、松年先生の塾....
「泉鏡花先生のこと」より 著者:小村雪岱
が、煙草が喫えなくなってからは、不自由なために行かれなくなりました。 御著書の装幀は、私も相当やらせて頂きました。最初は大正元年ごろでしたが、千章館で『日本橋....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
念願を実現する動因となったのである。 ○ 岩波文庫は平福百穂画伯の装幀をもって昭和二年刊行された。これを発表した時の影響の絶大なりしことは実に驚い....
「読書雑感」より 著者:岡本綺堂
その昔の読書の苦しみは身にしみて覚えている。わたしはその経験があるだけに、書物の装幀などにはあまり重きを置かない。なんでも廉く買えて、それを自分の手もとに置くこ....