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裏声
「裏声〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
裏声の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
けっしてないのだ」と云って、法水はしばらく天井を仰向いていたが、やがて変化のない
裏声で云った。
「ところが支倉君、失神が下等神経に伝わっても、そういう連中が各々....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
にも及ばぬというように、しばらく黙っていたが、やがてまたギターが鳴りだして、例の
裏声が最後の一連を歌い始めた。
どんなに骨が折れようと
遠くへ行って住みまし....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
るりとソネートカの方へ向き直って、じぶんの外套の裾で彼女をくるんでやり、高らかな
裏声でこんな歌をうたいだした。 小窓のなかの 小暗いところで 亜麻色あたまが....
「深川の唄」より 著者:永井荷風
高い節廻《ふしまわし》をば枯れた自分の咽喉《のど》をよく承知して、巧《たくみ》に
裏声を使って逃げてしまった。 夕日が左手の梅林《うめばやし》から流れて盲人の横....