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「補強〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

補強の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海底大陸」より 著者:海野十三
んずるだろうかと、気が気でない。 まどはすべて内がわから、棒と書籍とフトンとで補強しておいたが、そのうちの一つがわずかにすきをもっていて、ガラス越しに光弾下に....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
わすものが必要だったという事だ。云わばあの二つと云うのは、犯行を完成させるための補強作用であって、その道程に欠いてはならぬ、深遠な学理だとみて差支えない」 「冗....
惜別」より 著者:太宰治
ては仰天しているという事も聞いているが、西洋はそんな精神界の貧困を、科学によって補強しようとした。科学の応用は、人間の現実生活の享楽に直接役立つので、この世の生....
災難雑考」より 著者:寺田寅彦
ろん話がちがう。つり橋はおおぜいでのっからなければ落ちないであろうし、また断えず補強工事を怠らなければ安全であろうが、地震のほうは人間の注意不注意には無関係に、....
恐竜島」より 著者:海野十三
くポチにほえさせた。 ラツール氏は手をふって喜んでいる。 筏《いかだ》の補強《ほきょう》 ラツール氏の筏は、どんどん近づいた。 氏はヨットをやったこ....
超人間X号」より 著者:海野十三
た。 まず、道路の修築《しゅうちく》が始まった。 山を切りとり、崖《がけ》を補強《ほきょう》し、傾斜《けいしゃ》のゆるやかな道路を作っていった。どんなせまい....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
「もちろんのことさ。しかしこういう場合を考えて、わが東洋艦隊は約三倍大の勢力に補強されてあるから、心配はない。そうして敵艦隊に戦闘をさせておいて、一方わが飛行....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
った観念が、凡ゆる経験を呑吐しながら、それ自身の傾向を伸ばし又矯めして、みずから補強発育すること、そのことを意味している。進歩する動向を必然的に持っていないよう....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
ついては世間ではいろいろと評価を下した。 第一の点は、これが単に当時の現内閣の補強工事に過ぎないかどうかというところにある。政府の肚によると少なくとも審議会の....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
な。」 「お見せしましょうか。」 「恐らく不老長寿の薬になる――近頃はやる、性の補強剤に効能の増ること万々だろう。」 「そうでしょうか。」 その頬が、白く、涼....
静岡地震被害見学記」より 著者:寺田寅彦
るように見える。理由はまだよく分らないが、ことによるとこれは人工物の弱さを人工で補強することの出来る一例ではないかと思われた。両岸の崩壊箇所が向かい合っているの....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
はや責めまじ、されど朕が思いはなおいいたらじ。朕が憂いは、ひとえに万全なる軍備の補強にありてひと時も忘れざるなり。同じ切なる願いのなかに、御身の恙なき帰国をこそ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
にも共通な点は、外交の触手がふれ合うようになった先進国の文明を取り入れて、自分を補強し変貌することが、その先進国を相手にまわしながら毅く自分を生かすために、是非....
古事記」より 著者:太安万侶
ことをしらべて、現代を指導し、これによつて衰えた道徳を正し、絶えようとする徳教を補強しないということはありませんでした。 古事記の企畫(序文の第二段) ――....
言語と文化史」より 著者:知里真志保
った際、臨時に大木の皮を剥いで両端を折り畳んで舟型にし、木皮の紐で綴り、木の枝で補強したものを石狩川などでは用いていました。 この作り方に暗示を与えたろうと思....