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「製紙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

製紙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
かけていた。板に張られた紙が沢山日に干されてあった。この商売も、この三四年近辺に製紙工場が出来などしてからは、早晩|罷《や》めてしまうつもりで、養父は余り身を入....
映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
の中のどの戸棚にしまってよいか全く戸まどいをさせられる。 材木の切り出し作業や製紙工場の光景でも、ちょっと簡単な地図でも途中に插入して具体的の位置所在を示しな....
小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」」より 著者:寺田寅彦
らの装幀にも現われているようである。この異彩ある珍書は著者、解説者、装幀意匠者、製紙工、染織工、印刷工、製本工の共同制作によってできあがった一つの総合芸術品とし....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
日の形態は出版資本の副産物に過ぎないとも云うことが出来る程に、資本主義――印刷・製紙の技術や販売組織に現われる――は近代ジャーナリズムの抑々の発育期から之を制約....
松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
たりした黒繻子の半襟が掛けてあるが、化物屋敷の簾のようにずた/\になって、王子の製紙場へ遣っても宜しいという結びだらけの細帯、焼穴だらけのあめとうの前掛が汚れ切....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
という雑誌を出して、後には卯杖と改称した。その頃伊藤松宇氏は久しく静岡地方の富士製紙会社に従事していたので、我々との交通も隔ていたが、再び出京して深川の倉庫会社....
浅草紙」より 著者:寺田寅彦
ざまの道を通ってある家の紙屑籠で一度集合した後に、また他の家から来た屑と混合して製紙場の槽から流れ出すまでの径路に、どれほどの複雑な世相が纏綿していたか、こう一....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
な意志を持っていたのです。仕事はたくさんあって、ただ勝手に何かを選ぶだけでした。製紙場、製革所、蒸溜《じょうりゅう》所、製油場、時計製作所、製鋼所、製銅所、その....
」より 著者:黒島伝治
うまい局員が云った。 「さあ。」 「それは紙の出どころが違うんだ。札の紙は、王子製紙でこしらえるんだが、これはどうも、その出が違うようだ。」 「一寸見ると、殆ん....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
「いゝえ、テキハツ屋ぢやありませんよ。私はたゞのセールスマンですから、つまり私は製紙会社へ品物を納めるお代に紙で支払ひを受けるのです。先方で現金よりも紙で支払ひ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ケをなしている。そこでZはXへの仕返しに、他国から日本に安価な原料を世話した上、製紙、製油、製綿糸の大工業を起させようと企んだ。 Z国がこの秘密の相談を持ちか....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
家畜を売る。工業企業家は繊維・地金を買入れ、工場・仕事場・機械・道具を借り入れ、製紙工・鉄工・機械工を募集し、製品である綿布・鉄製品を売る。商業企業者は商品を大....
ある夜の星たちの話」より 著者:小川未明
並び合って二つありました。一つの工場は紡績工場でありました。そして一つの工場は、製紙工場でありました。毎朝、五|時に汽笛が鳴るのですが、いつもこの二つは前後して....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
らがひとしく動いて、光って、流れて、揺れて、廻って、幽かな幽かな微妙な複雑音と、製紙特有の清らかに爽かに鮮かな芳香と気品とを発して、目に見えぬ電動力の表象体その....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
、まずまず軌道に乗ったといえる。もっとも現在までの四十年間には、関東大震災、日本製紙の合併、第二次大戦後の混乱とまだまだ多くの苦難が私を待ちうけていたが、三十歳....