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複眼
「複眼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
複眼の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蠅」より 著者:宮本百合子
棲者に対しどんな概念をもっているのか。源一は、小学校の理科で蠅や蜻蛉《とんぼ》が
複眼だということを教ったのを思い出した。けれども、どんな大さで対象を視覚にとり入....
「純粋小説論」より 著者:横光利一
個人を見る眼とが意識となって横っている。そうして、行為と思考とは、様々なこれらの
複眼的な意識に支配を受けて活動するが、このような介在物に、人間の行為と思考とが別....
「旅愁」より 著者:横光利一
こそ故郷の味の一つだと思われて愉しかった。
粒の一つ一つの薄紅が朝日に射し映え
複眼の玉となって犇めき詰っていた。その実の重さを受けると、貴重な陶器の握覚を感じ....
「からすうりの花と蛾」より 著者:寺田寅彦
からすうりの花のようにはかない存在であったように思われるのである。 大きな蛾の
複眼に或る適当な角度で光を当てて見ると気味の悪いように赤い、燐光に類した光を発す....
「烏瓜の花と蛾」より 著者:寺田寅彦
むしろ烏瓜の花のように果敢ない存在であったように思われるのである。 大きな蛾の
複眼に或る適当な角度で光を当てて見ると気味の悪いように赤い、燐光に類した光を発す....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
が目を開いている、自分が宇宙の目であるという感じがするのであります。トンボの目は
複眼であります。たくさん目があります。みなさんにも目がありますけれども、この宇宙....