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褒状
「褒状〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
褒状の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「身投げ救助業」より 著者:菊池寛
言をいうのを常とした。 こうして人命を助けた場合には、一月ぐらい経って政府から
褒状《ほうじょう》に添えて一円五十銭ぐらいの賞金が下った。老婆はこれを受け取ると....
「今日の文学の諸相」より 著者:宮本百合子
に対してもっている健全な判断は、それが二度とは貰うことの出来ない昔の武士の「敗け
褒状」のようなものである悲痛さについても、十分知っているにちがいない。 得能五....
「躯」より 著者:徳田秋声
すくすく生えた短い胡麻塩髭や、泡のたまった口が汚らしく見えた。 「忰は水練じゃ、
褒状を貰ってましたからね。何でも三月からなくちゃ卒業の出来ねえところを、宅の忰は....
「少年と海」より 著者:加能作次郎
、ある漁船の船頭をしていたのでした。そして県庁から、人の生命を助けた効によって、
褒状を貰いました。その
褒状は仏壇の抽出の奥の方にしまい込んで置いて、もう忘れて了....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
まえさき》の浜で、塩田をつくった折りに、十四歳の少女で抜群の働きをして、親孝行の
褒状をもらったという女《しと》で、父とは十六ばかり年がちがっている。あたしはこの....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
者に高慢ちきなあなたと折り合いがつくかどうかと思いましてな。ところが、あなたには
褒状《ほうじょう》を差し上げてもよろしいよ――いっしょに暮らすことができますわい....
「魔像」より 著者:林不忘
》精励《せいれい》でお上も満足、今後とも充分気をつけて勤めますよう?――」言わば
褒状《ほうじょう》である。大岡様からそっと出たものだ。一計といったのはこれである....
「あゝ二十年」より 著者:上村松園
、私が十五歳の折り、内国勧業博覧会に「四季美人図」を初めて出品いたしまして、一等
褒状を受け、しかもそれが当時御来朝中であらせられた英国皇太子コンノート殿下の御買....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
した。東京で催された第三回内国勧業博覧会に、「四季美人」を出品しましたのが、一等
褒状となりました。四人の四季の美人を、二尺五寸に五尺の大きさに描いたものでした。....
「最初の出品画」より 著者:上村松園
に記憶している。 しかし東京の博覧会では審査があり、審査員の審査によって賞とか
褒状の等級がきめられた。一等上が銅牌で、私には思いがけなくも一等
褒状が授与せられ....
「こんにゃく売り」より 著者:徳永直
方とか、唱歌とか、お話とかをして、一番よく出来た学校へ郡視学というえらい役人から
褒状が渡されるのだった。そのとき私たちは、林が英語の本を読み、私が通訳するという....
「古い記憶を辿って」より 著者:上村松園
寸位の大きさの絹本に、勾欄のところに美人がいる絵を描いて出しました。それが、一等
褒状になりましたが、春挙さんが、それを親類の方でほしいと言うので、私の方へゆずっ....
「想い出」より 著者:上村松園
勧業博覧会に松年先生の御勧めで〈四季美人図〉を初出品致しまして、思いがけなく一等
褒状を得、剰え、その時御来朝の英国のコンノート殿下の御目にとまり御買上の光栄に浴....
「樹氷」より 著者:三好十郎
んにわかってきました。居間から座敷の鴨居に、県や農会やなどから与えられた表彰状、
褒状などがずいぶんたくさんかけられています。落窪の部落にある農民道場からなども農....