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襖子
「襖子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
襖子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「源氏物語」より 著者:紫式部
て紀伊守がしかって、今は皆戸がおろされてしまったので、その室の灯影《ほかげ》が、
襖子《からかみ》の隙間《すきま》から赤くこちらへさしていた。源氏は静かにそこへ寄....
「源氏物語」より 著者:紫式部
、無視しているように思わせたくないと思って、一人の女が膝行《いざり》寄って来た。
襖子《からかみ》から少し遠いところで、 「不思議なこと、聞き違えかしら」 と言....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ます。無理なことは決してなさいませんでしょう」 体裁よく言って、次の室との間の
襖子《からかみ》を命婦自身が確かに閉《し》めて、隣室へ源氏の座の用意をしたのであ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
らに中や絶えなん)と言いかける所作《しょさ》までも、お召《めし》かえが済んだ帝が
襖子《からかみ》からのぞいておしまいになった。不つり合いな恋人たちであるのを、お....
「源氏物語」より 著者:紫式部
よい」 と大臣は勧めた。源氏が座敷の中を見まわすと几帳《きちょう》の後ろとか、
襖子《からかみ》の向こうとか、ずっと見える所に女房の三十人ほどが幾つものかたまり....
「源氏物語」より 著者:紫式部
る人は多くなかったので、そうした人たちだけが、そこここの几帳《きちょう》の後ろや
襖子《からかみ》の蔭《かげ》などに侍していた。命婦などは、 「どう工夫《くふう》....
「源氏物語」より 著者:紫式部
の優劣を論じ合っているが、今日の論争は双方ともまじめであったからおもしろかった。
襖子《からかみ》をあけて朝餉《あさがれい》の間《ま》に女院は出ておいでになった。....
「源氏物語」より 著者:紫式部
思うことで夢中になっていた若君は、皆が寝入ったころを見計らって姫君の居間との間の
襖子《からかみ》をあけようとしたが、平生は別に錠などを掛けることもなかった仕切り....
「源氏物語」より 著者:紫式部
思うと、中将は自身の隙見の罪が恐ろしくなって、立ち去ろうとする時に、源氏は西側の
襖子をあけて夫人の居間へはいって来た。 「いやな日だ。あわただしい風だね、格子を....
「源氏物語」より 著者:紫式部
。東の対であった。東南の端の座敷に院はおいでになって、隣室の尚侍のいる所との間の
襖子には懸金がしてあった。 「何だか若者としての御待遇を受けているようで、これで....
「源氏物語」より 著者:紫式部
好みであったが、なんとなく気高く感ぜられることは疑いもなかった。縁側に近い座敷の
襖子をはずして、貴女たちの席は几帳を隔てにしてあった。中央の室には院の御座が作ら....
「源氏物語」より 著者:紫式部
いて行くがよい」 とまた院は女房へ注意をあそばされた。北側の座敷との間も今日は
襖子がはずされて御簾仕切りにしてあったが、そちらの室へ女房たちを皆お入れになって....
「源氏物語」より 著者:紫式部
るのである。その女房は驚いて後ろを見返ったが、宮は恐ろしくおなりになって、北側の
襖子の外へいざって出ようとあそばされたのを、大将は巧みに追いついて手でお引きとめ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
けて夫人は聴聞の席にした。それは寝殿の西の内蔵であった。北側の部屋に各夫人の席を
襖子だけの隔てで設けてあった。 三月の十日であったから花の真盛りである。天気も....
「源氏物語」より 著者:紫式部
いでになるであろうとこんな観察も薫はされるのであった。 仏間になっている所とは
襖子一重隔てた座敷に女王たちは住んでいるらしく思われた。異性に興味を持つ男であれ....