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「襟章〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

襟章の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
もいないと思った階段の下から、ヌッと坊主頭が出た。しばらくすると、全身を現した。襟章は蝦茶の、通信員である一等兵の服装だった。彼は中佐の姿の消えた扉の前に、躍り....
播州平野」より 著者:宮本百合子
んだ!」 ひろ子は、どちらの顔も見ていられなかった。 その若い士官の前には、襟章をもいだ制服の陸軍将校がかけていた。となりには、東北のどこかの大きい軍需会社....
微笑」より 著者:横光利一
よ。やはり海軍詰めですがね。」 群衆の流れのままに二人は、海軍と理科との二つの襟章をつけたその青年の方へ近づいた。 「あッ、黙っているな。敵愾心を感じたかな。....
青年」より 著者:森鴎外
の騒動である。 ようようの事で席の極まるのを見ていると、中程より下に分科大学の襟章を附けたのもある。種々な学校の制服らしいのを着たのもある。純一や瀬戸と同じよ....
アンドロギュノスの裔」より 著者:渡辺温
です。お嬢さまは、間もなくお覚りになりました。そして或る日爺やさんに「あの兵隊の襟章を見て来ておくれ」と云いつけたのです。爺やさんが橙色だと云うことを確めて来る....
帝展を見ざるの記」より 著者:寺田寅彦
響いて来る。それからあのいつもの漆喰細工の大玄関をはいってそこにフロックコートに襟章でも付けた文部省の人々の顔に逢着するとまた一種の官庁気分といったようなものも....
次郎物語」より 著者:下村湖人
分のことを、もう何か話しあったにちがいない。) 彼は、そう思うと、同時に大沢の襟章に注意した。それは四年の襟章だった。彼は、おやっ、という気がした。 「大沢君....